介護系の資格について
介護系の資格について
介護イコールちょっと難しい仕事?と思われている通り、介護に関わる資格はたくさんあります。
その中でも最近聞かれる資格について少し解説します。
中には介護のイメージを変えるちょっと意外な資格まで!?
介護職員初任者研修は意外と・・・?
漢字ばかりで難しくなった資格に聞こえますが、「旧ホームヘルパー2級」にあたる資格です。
内容の大きな変更点は実務研修の充実化と、座学の細分化になります。
そう難しいものではありません。
中身を見ると相変わらず「介護を介護たらしめる内容」になっており、介護に関わるために必要な基礎知識となっています。
まあ、あまりに軽い気持ち過ぎてもいけませんから当然ではあります。
現在では、介護に関わる人は必ず取得する必要があります。
とは言え国家資格ではないところから、その重要性は疑問が残る部分もあり、中身の見直しが毎年のように検討されています。
これまでホームヘルパー2級を取得済みの方は再取得の必要はありません。
面白い内容に仕上がっているとは感じられませんが、介護のイロハの入り口に立つための資格ですから必須であると言えます。
介護実務者研修とは?
これも実は「旧ホームヘルパー1級」の資格にあたります。
この資格については昔から少し違った解釈をされています。
この資格は「介護技術をもっと高めるため」と考えられていますが、本当のところは「人材育成」の資格なのです。
介護技術については初期の教育以外、はっきりいって現場実践によるところが大きく知識以外の部分は表立って「習う」事は少なくなります。
この研修を通しても当然教わる事はありますが、この資格自体は人材育成するためのものになっているのです。
どうしてもこれを取得せずに実践が3年経過し、飛び級で介護福祉士を取得するケースが多いのであまり認識されていません。
介護は辞める人が多い!
介護現場で問題となりつつあるのが介護離職者です。
施設によっては8割の職員が新人なんて場合もあるようです。
介護で就職しても、介護福祉士まで3年を待たずして新人を育成する、そんな立場が回ってくる事もあるでしょう。
こういったケースに対して有効であると言えます。
また、この資格は概ね経験1年を目途に取得が目安となっています。
介護予防運動指導員って何?
これは本当の話、国の予算が非常に切迫している事から「介護が必要となる状態の前に予防させよう」と始まったのがきっかけの資格です。
少し前には騒がれまして、この資格も取得者が増えました。
リハビリに近い運動から、筋力トレーニングのような負荷運動まで機能維持と言うよりは、「向上」を目的として行われているのが「予防介護」と呼ばれます。
比較的と言うより、全然元気なお年寄りが集まって運動をする、これを自治体が一定のペースで開催する時に必要となる資格です。
介護の知識は浅く、どちらかというと人間の運動機能全般に対する知識を通して、その機能向上のための運動を学びます。
正直なところ、全国的に見てもあまりうまくいっていない事業とも言われます。
と言うのも「元気なのに介護を予防する」なんて、考えが結びつかないようです。
しかも「これを受けること自体が介護みたいでイヤ」という意見もあるようです。
実際の現場では非常に楽しく、「介護」と名は付きますがあくまでも「介護を受ける段階に無い人」が来るので、活動的で面白い内容になっています。
ユニットリーダー研修
現在、入所系介護において「従来型とユニット型」という二つの手法があります。
従来型においてはいわゆる「大グループ生活」となっており、集団生活が主となって個人の自由は得られにくいと言われます。
比べてユニット型とは「概ね9名~12名を1グループとして」生活の単位を分けて介護します。
家庭的と考える時、やはり集団生活ではなくて比較的小さい単位の集まりで生活するのが望ましいという考えから、この資格が主となってユニット型介護が実践されます。
全国的に特別養護老人ホームで始まっている取り組みで、新型介護とも呼ばれるこれからの未来式介護とも言えます。
本来介護は個別に提供され、集団生活である必要はありません。ただ、介護の性質と経費の観点から現在の介護は成り立っています。
これに比べるとユニット型介護では、大きな単位での生活をしませんから例えば「夕食時間が19時で夜間にお風呂」などと言った介護が可能になります。
資格が無くては介護は出来ない!?
無資格で介護をする、それはハッキリ言って出来ない事ではありません。
特に家庭で介護を賄っている場合は資格など必要ありません。
新しい介護手法も取り入れるのは問題ないでしょう。
ただせっかく良い介護をして、楽しい介護を実践出来たとしても「自己満足」で終わってしまってはもったいないのかもしれません。
意見する力を兼ね備え、そして自分の介護を拡げていけるためにも資格取得は必要であると言えます。
考え付いて実践、そして良い結果が出るなら自分だけでやっていては本当にMOTTAINAIものです。
そういう観点から見ると、介護における資格取得は必要かつ「介護の将来のために」と考えられるのではありませんか?
資格が全てとは言いませんし、何より現場での経験値が一番大切と筆者も考えています。
しかし経験を積み、良い結果が残せたからこそ「それを形にして残すために」資格が必要とも思います。
無資格で出来る介護だからこそ、介護を形に、そして後世に残すために資格を取得すると良いでしょう。
資格の種類によっては試験が必要であったり、研修のみで良い場合もあります。
まずは研修のみで得られる資格にチャレンジするのが良いかもしれません。
筆記試験や実技など、やはり経験が無いとうろ覚えとなってしまい「身に付かない」資格になりがちです。
そして資格というのは、時に「経験がアダとなり取得出来ない」事もあります。介護の法律改正が原則3年に1回のペースで改定されるからです。
鉄は熱いうちに打てと言いますが、それまで実践で得た知識を無駄にしないためにも適宜資格取得に目を向けていく必要があるでしょう。