現役介護職員が解説!介護を続けれる人と辞める人の違いは?
介護職は離職率が高い職場です。はじめて介護をやってみようかな…、と思われる人って、介護ができるかどうか、そこが不安だと思います。
以下は介護職を1年で辞めていく人の割合を示すデータです。
実際の介護現場で見ていても、辞める人は多い
私は今、特別養護老人ホームで働いています。
私の職場でも離職率は高いです。
辞めていく同僚、それとは反対に仕事を頑張って続けていく同僚、その両方を見ています。
目次
で、そういう人を見ていて、介護職が続く人と辞める人の違いって何だろう?って思いました。
介護職が続く人と辞める人の違い、一言で言うと、それは覚悟の差です。
やらなきゃいけない理由がある人は続く、そういう切羽詰まった理由がない人は辞めていく、そういう事なんだと思います。
介護職の離職理由
介護のバイト始めて42分で辞めてきたwww
辞める人は本当に早く辞めていきます。
介護のバイト始めて42分で辞めてきた!っていう人がいても、それは不思議ではありません。
判断が早い分、施設側にとっても、本人側にとってもいいと思います。
どうしても排せつ介護したくないとか、想像してたよりも職場が地獄絵図だったとか、色々本人なりにこれは止めておいた方がいいな、と思う事があったのでしょう。
介護を続けれる人と辞める人の違いは、嫌な事があっても、お金の為にそれをスルーするスキルかもしれません。
介護の仕事は誰でもできる!断言します。
介護の仕事って、長くやれば誰でも仕事自体は覚えれるものです。例えば半年あれば一通りの業務はやる事になります。
介護の仕事って、特殊な技術がいるわけではなく、特殊なシチュエーションを我慢できるかどうかだけなので、仕事自体は耐えてれば必ずできるようになります。
でも、辞める理由っていうのはそうじゃないんですよね。現実、リアルに私が見てきた介護士を辞める、働いている施設を辞める理由を列挙していきます。
介護を辞める理由 その1 仕事の内容のわりに給料が安い
ちなみに給料の平均はこんな感じです。男女で少し違いますね。
給料がわりに合ってない…、これは初めから給料の高いところだけを選んで面接に行く事で回避できます。だいたい3件も受ければ介護施設なら大概の方は受かると思います。ですので、仕事の内容のわりに給料が安い、これはご自身で回避していただく事ができます。
他業界と比較すると、介護業界自体の給料は確かに低いです。それでも販売店員よりは高いですね。
介護は長く稼いでいけるのがメリット
介護のメリットって、短期的な稼ぎだけではありません。長期的な視野で見ると、50代でも、60代でも給料を落とすことなく稼いでいけるので、長期で稼げるいい仕事と言えます。
ですので、一生稼げる仕事スキルを身につけるって考えて介護をはじめるっていうのは一つの考え方です。
大きい介護施設の方が働き易い事が多い
ちなみに、介護で就職する際に注意しておきたいのが施設の規模です。基本的に施設が大きければ大きいほど、離職率は低くなります。
上記の図で、大きい介護施設の方が離職率が低いという結果が出ていますが、これは、大きい施設の方が勤務している人の数が多く、人事異動が多いからだと思います。
私自身、今、規模の大きい特別養護老人ホームで働いているのですが、規模の大きさのメリットってホントあるなぁ、って思っています。これは私の主観なのですが、介護やってる人ってどこか変わり者が多いです。
介護を辞める理由 その2 人手が足りない
人手が足りないっていうのは考え方によっては働き手からしたらメリットでもあります。
介護は今、日本の全産業で最も正社員になりやすい業種の一つです。
介護をやる人の手が少ないので働き手側の売り手市場なのです。
ですので、職場は選び放題、こちらにスキルがあれば、業界内の転職は引く手あまたです。
パートでやってみようかという主婦の方にもおすすめです。週3回、数時間の空き時間のパートでも歓迎されます。
介護職なんてするな、という人、介護の仕事は素晴らしい、という意見、どっちが正しいか?
結論から言うと、どっちも正しいです。極論を言うと、あなたがやってみて、はじめて自分がどっち側を正しいと思うかわかると思います。
たとえば、私の場合、介護職なんてするな、という人、介護の仕事は素晴らしい、という意見、どっちも正しいな、というのが本音です。介護をやってみた今、どっちの意見もわかるからです。でも、介護職に就く前は両方ともの意見がぜんぜんわかりませんでした。
介護は素晴らしくもあり、その反面、精神的につらい面もあるので(人によっては)止めといた方がいい仕事でもあります。
やってみて、精神病みそうとか、腰がおかしくなって次転職しようとしてもできない位に腰がおかしくなりそう、とかいう場合にはスパッと辞めた方がいいと思います。
40代からでも介護なら転職できます | 介護なら未経験でも就職できるよ
介護を辞める理由 その3 精神的にきつい
精神的にきつい…、これは確かにあります。現場で介護職として働いていて、ホントに精神的にきついなぁって思う事が結構ありますから。
このページの上記でもお話ししたことですが、結局、介護を続けれる人と辞める人の違いって、その人の仕事への覚悟次第だと思います。
介護は社会的に求められているし、スキルを身に着ければ一生食べていくには困らないといういメリットがあります。
ですが、精神的につらい仕事である事もまた事実です。だからこそ、介護を続けていくには覚悟がいります。
私が介護業界に入る時にした覚悟
私は介護に就職する時、子供と嫁を食べさせていけるなら、自分が安心して暮らしていけるなら、もう他に何もいらない、うんこを触ったりする汚い仕事だという事なんて知ってる、それでも、そういう暗部も乗り越えて介護に就職してやるって思って介護施設の面接に行っていました。
もし必要なら、うんこ食ってでも、仕事してやろうと思っていました。まぁ、実際にはうんこ食べないといけないシーンなんてないんですけどね。
うんこに手を触れなくても介護はできる
段々、工夫して、自分を(精神的に)守りながら仕事ができるようになってきます。そういう人が介護業界で生き残っていけると私は思います。
介護をやりはじめてから、様々な情報をネットで見るようになりましたが、その中の一つで、本当に上手な介護士程、うんこが手についたりはしない、という風な書き込みを見ました。
ホント、そうだと思います。続けていく為には、精神ダメージを受けない事、精神ダメージを喰らった時も上手にストレスを消していく技術を持つこと、これも介護士として続けていく為に必要な技術だと、私は思います。
介護のつらさ 介護の体験談 | 介護なら未経験でも就職できるよ
介護をしていて、辛い事はたくさんあります。
経験者で集まると、自分の施設であったイヤな事は、花が咲くほどに喋れます。
そんなイヤな事があったのに、続ける理由はなんでしょうか?
介護の仕事をしているその理由を検証します。
介護の仕事は何が辛い?
それはなんと言っても、お給料が見るも無惨に安い事なのです。
昇給も無い、ボーナスも無いなんて施設は、まだまだ珍しくありません。
介護士の3割が副業している実態
稼ぐことは出来ても、その少なさから副業をしている人が多くいます。
女性が多い介護という仕事から、水商売と兼務しているケースがほとんどです。
確かに、夜勤のシフトは月初前には決まっていますから、水商売に就くのは、体力さえ許せば可能です。
お給料が少ない分、隠れて副業で稼ごうという人は多いです。
何故介護の仕事を続けるのか?
少し調べてみると、一番多い意見が「潰れる心配がない」というものです。
介護が好きだから、そんな理由で続けられないほどに、色々辛い仕事でもあります。
お給料が安くても、仕事が無いよりはマシ、そう考える人が多いようです。
薄給の理由 何故お給料が安いのか
介護の仕事は、世の中の仕事の底辺とは言いませんが、お給料はヒドイ状況です。
理由は、税金をもとにしている、公務員ではない仕事だからです。
公務員となれば、昇給やボーナスの規程もしっかりしています。
しかし、介護は「税金のうちこれだけ使っていいけど、あとの取り決めはお願い」、という感じで設定されています。
決まっているのは資金だけであって、その資金は上がる事はないのです。
儲けなんて出ない仕事なので、当然決まった報酬を分け合うだけですから、昇給なんてあり得ないのです。
ボーナスが出ないのもと言うか、ボーナスを捻出出来ないと言えます。
介護は売り物を売ってお金を得ている、そういう仕事ではありません。
介護の仕事始めた思いが重要
これほどまでに恵まれない状況であっても、介護を続ける理由はなんでしょうか。
多くの答えが、「転職する苦労よりも、お給料が安い事を少し我慢する方が楽」というものです。
言い換えるならば、これまでの経験を無駄にしたくない、こんなところでしょう。
お給料が安いという事よりも、、仕事を楽しんだり出来るという事です。
それはまさに、介護を始めた時の気持ちとかによるところが大きいのです。
介護の仕事は何のために?誰のために?
何のためか?それは、一口に「お給料をもらうため」でしかありません。
誰も無償でボランティアでなんて、そんな悠長な事は言ってられません。
生きるためにお給料をもらうために仕事をしている、それは介護であっても変わりません。
ただ、その中で「偶然、介護を選択した」だけの事なのです。
介護を誰かのためになんて、言うなれば「自分のため」でしかないのです。
他の仕事を選んでいるのと、何ら変わりはありません。
どんな仕事も少なからず、お給料以外に得られるものがあったりします。
技術系の仕事であれば、機械に対する知識を得られたりします。
介護では何を得られるか?介護を辞めないで続けていく人の理由とは
これはちょっと壮大過ぎるかもしれませんが、人の生き死にが近い場所にあるため、「人の生き様とその結果」を見る事が出来ます。
それを糧に、自分の人生に考えさせられる事もたくさんあります。
巡り巡って、自分のためとも言える、仕事が介護かもしれません。
介護職自体を辞めたいのではなく、転職したい場合は
介護エイドは介護士向き転職サイト
介護Aidは介護系転職サイトですので、紹介してくれるのは人間関係が良く働きやすい職場です。
登録の為に行かなくていい事がメリットです。
電話でお仕事を紹介してくれます。
簡単1分で登録できます。
初めての介護就職にもいいですが、今の職場の人間関係が悪い人に最高におすすめです。
私自身、人間関係に思いっきり悩んでる時に登録したのですが、ちゃんと話聞いてくれるし、実際にこちらの条件(通勤が楽な近場、最低給料額)を考えた提案をしてくれました。
登録する事によって、自分には他の職場に行くという選択肢があるんだ!と再認識できるので、それも本当にいいメリットです。
介護職自体を辞めたいのではなく、転職したい場合は活用して下さい。
介護を続けれる人の特徴、辞める人の特徴
介護職の離職率は社会問題化しており、ご存知の方も多いと思います。
しかしながら、介護業界にどっぷりはまり、働き続けている人はたくさんいます。
逆に、信じられないくらいすぐに辞める人も。
その一例をご紹介いたします。
私が見た、介護を続けれていた人の事例、辞めた人の事例
Aさんは今年50歳の男性で、20代半ばから介護職をはじめ、もう現場歴は30年近くになります。
介護保険の始まる措置制度から介護の仕事についていますが、この先も定年まで現場で働くそうです。
ちなみに、ケアマネージャーの資格もお持ちですが、現場から離れるのは嫌なので、興味はないということでした。
この業界には珍しく、ひとつの施設で働き続けているのですが、そこはデイサービスやヘルパー、特養、そこでのショートステイなど、たくさんの関連施設があり、その中で異動を繰り返しています。
今は、デイサービスの管理者をしているのですが、人がいなければ特養も手伝うし、夜勤はないけど当直はある、管理者だけど入浴介助もレクも送迎もする、という感じでもはやその施設ではなくてはならない人物です。
さて、逆にすぐに辞めた人。この業界では3ヶ月持たない人は山ほどいますし、初日に来て次の日から来ないという人も何人も見てきました。最短では、初日のお昼休憩に姿を消した人も。
Bさんはすごく優しくて利用者さんからも受けが良かったのですが、その優しさゆえに理想を追い求めていたところがありました。
おそらくですが、介護職を美化して、人のお世話をするすばらしい仕事だと思いすぎていたのでしょう。
現実は、様々な利用者がいますし、嫌な仕事も多いですから、「こんな仕事だと思いませんでした」と、研修期間が終わった一週間後に辞めてしまいました。
介護を続けれる人と辞める人の違い
この違いを一言でいうならば「メンタルの強さ」です。
介護職には確かに優しさは必要ですが、それだけでは自分がつぶれてしまいます。
辞めていった人の多くは、Bさんのように「誰かの役に立つ立派な仕事がしたい」と気負いすぎているところがありました。
実際はいい利用者ばかりでもないですし、認知症の人もいろいろなタイプがいます。
こちらが優しくすればするほど、依存してくる人もたくさんいます。
それを真正面から受け止めると、間違いなく精神的に持たず、しんどくなってしまいます。
繊細すぎる人は向いていないと言ってしまうと、続けれる人が図太いのかという話にはなってきますが、仕事は仕事として割り切り、のめりこまないこと、認知症の人に罵倒されても、目の前で人が亡くなっても、後々引きずらない人がこの業界では続いています。
逆に言えば、いろいろと言われたことやあったことを引きずる人は辞めていきがちです。
ヘルパー2級の時にはあった施設研修がないのが、今の初任者研修です。
認知症や介護の現場、独特の雰囲気やにおいを経験したことのないまま資格を取得し、働く人が増えています。
そして、こんなはずじゃなかった、と辞めているのです。
介護の仕事を続けるコツ
以上のことから、介護の仕事を長くするには、小さなことは気にしないメンタルの強さが必要といえますが、そのほかにも自分にあった介護職を選ぶことが大切です。
人ととにかく楽しくコミュニケーションが取りたいならデイサービスですし、家事が好きだったり、一対一でじっくり介護をしたいのであれば、ヘルパーがおすすめです。
がっつり働きたいなら施設勤務がいいですし、その中でも認知症の人が好きならグループホームだったり、働く場所によって仕事内容もカラーもまったく変わりますので、そこを間違えないようにしましょう。
今はどこも人手不足ですので、面接のときに職場の雰囲気を見せてもらって、自分が合いそうなところで働くことをおすすめします。
介護の仕事は長くすればするほどどんどん楽しくなるので、ぜひ続けてほしいなと思います。
介護の仕事を続けるコツ はじめの一か月を乗り切る仕事術
介護スタッフは誰でもなれる仕事ですが介護業界のマナーを知っていないと人間関係がおかしくなり、就職後、1か月も続けられなくなります。
場合によっては知らないことなのに上司から注意を受け余計嫌な思いをしてしまいます。
しかし、介護業界のマナーを知ることで就職後も円滑に仕事を行うことができます。
また、余計な注意を受ける必要もないためそれだけ嫌な思いをせずに済みます。
介護就職後にやっちゃダメな3つの事
以下はこれから介護スタッフを始める未経験者へ、就職後にやってはいけない3つのことをご紹介します。
これを知っているのと知らないのでは就職後に必ず差が付きます。あなたの今後のためにも読んでおいてください。
介護職を1か月続けるコツ 資格があっても勝手に介護をしてはいけない
未経験者は就職後、早く仕事を覚えたいがためにできることを何でも行おうとします。
ですが、介護業界では「利用者に合わせた援助を行う」ということが基本です。
利用者をまだ理解していない新人が勝手に介護をしたらどうなるでしょうか?
介護を必要とする利用者は手足に麻痺やリウマチを持つ方もいます。
何も理解しないで介護を行えば当然ケガや骨折を招くでしょう。
世間でささやかれている「介護は誰でもできる」なんて言葉はウソです。
経験者なら誰もが分かりますが専門的な知識、技術を持って介護を行わないと本当に介護事故を引き起こします。
例え利用者からお願いされたことだとしても新人職員は自己判断で介護を行わないで下さい。
必ず上司に確認してから行うようにしましょう。
早く利用者の介護を行いたい場合はまず仕事内容と利用者の情報を覚えるようにするのがいいです。
介護職を1か月続けるコツ 利用者を下の名前で呼んではいけない
介護未経験者に多いのが利用者を下の名前で呼んでしまうことです。
よく考えて下さい。
あなたの家族が利用者で介護スタッフから下の名前で呼ばれたらどう思いますか?馴れ馴れしいと思いませんか?嫌な気持ちになりませんか?
私なら他の施設に入所させます。
介護施設はたくさんあるのでそこだけにこだわる必要はないのですから。
よく考えれば分かることですが、介護業界では利用者の名前を苗字+さん付けで呼ぶことが基本です。
それは利用者を目上の方として敬うことにもつながります。
中には利用者を下の名前やあだ名で呼ぶ非常識なスタッフもいますが絶対にマネをしないで下さい。あなたの品格が疑われてしまいます。
介護スタッフになったら利用者の呼び方に気を付ける事です。
介護職をまずは1か月続けるコツ まとめ
未経験者が介護就職をしたら自己判断で動かないこと、利用者を苗字+さん付けで呼ぶことがまず大事です。
自分のため、そして利用者が快適に生活するためにも注意して仕事を行うようにするのがいいです。
敬意ある対応をしていれば、上司は必ず見てくれます。そして、それが人間関係を円滑にします。
これがまずは介護職を1か月続けるコツです。
介護職を1か月続けるコツは就職した直後のちょっとした行動の差にあるのです。