未経験で介護士の面接を受ける場合の必勝法
「未経験者の方のほうが、先入観もなく仕事に馴染んでくれそうですね」
これは実際に、未経験者の方の採用を決めたときの人事のトップ役員の言葉です。
このとき、面接希望者は2名。介護経験者と介護職未経験者でした。
二人の採用をわけたのはなにか。一見、介護士経験者のほうが優位に思えますが、未経験だからこその強みがあるのです。
今回は、30代未経験で介護士になろうと思った時、面接で聞かれる事と押さえておきたいアピールポイントをご紹介します。
介護の面接でよくある質問
「志望動機を教えてください」
志望施設や最近の介護のニュースの情報は知っておきましょう。
特に施設の理念や特色は知っておかなくてはなりません。
ここで面接官は、志望動機よりも自分の言葉で意思を伝える力があるかをみています。
もし、お知り合いの親族が利用した経験があれば情報のひとつとして話すのも有効でしょう。
最近のニュースをみて、感じた介護の必要性また、雇用形態(夜勤がない、雇用時間)が自分の生活スタイルとあっている、と話しても良いでしょう。
情報が少なければ事前に見学をするのとイメージが沸きやすくなります。
「前職をやめた理由は?」
ここでは、就職しても続けられるだけの精神力があるかを確認されます。
たとえば、「上司ともめてやめました」「人間関係がいやになりやめました」は、介護業界としても痛い退職理由です。
実際に介護士になっても人間関係がいやで転職するスタッフは多いのです。
面接官としては、またやめてしまう可能性が高いのではないかという心配から、印象を悪くしてしまうだけです。
前職に感謝しながらも、新たなキャリアアップを望んでいることを話しましょう。
例えば 「販売員の仕事をする中でお客様に対する細やかな気遣いがお客様から感謝され、そしてそれが自分自身の喜びにつながることを実感しました。
この喜びを介護という最も人間に深くかかわり、またこれから社会で最も必要とされる仕事の中で感じてゆきたいと思います」などといったことが言えれば効果的かもしれません。
「お仕事で大切にしていることは?」
前職のエピソードを交えて具的に話すと面接官にも伝わりやすくなります。
30代は、歩んできた仕事のスキルや生活が落ち着く年代でもあります。ただ、お金を稼ぐだけではなくスキルややりがいの大切さを知っている年代でもあります。
管理職についていた経験がある方もいるでしょう。
管理職の業務の大切さや苦労から学んだこと、実績があれば可能な限り具体的な数字(「売り上げが○%アップした」「お客様からのクレームが約○%減った」 など)を述べてアピールしましょう。
面接官に努力家であることや忍耐力があることを印象付けられます。
番外編 「ご結婚の予定はありますか?」
基本的には、このような質問はしてはいけません。
しかし、採用後すぐに結婚し退職してしまうと会社側にも大きなリスクになります。
面接官は、このリスクを最小限に抑える義務があります。雇用にかかわる問題になるような予定は把握しておかなくてはなりません。
そのせいか、結婚の質問をする会社は少なくありません。
面接官が知りたいのは、結婚後も継続して勤務することができるのかということです。
この質問は、入職してほしい人材のみに質問する傾向があります。
踏み込んだ質問に感じますが面接官は、好印象である証です。
結婚の予定があるならば、結婚後も勤務を続けられることや、通勤に影響するような引越しの予定がないこと、夫婦で相談して共働きを続ける意向があるなど、結婚後の勤務を具体的に話しましょう。
ただし、勤務にかかわらないプライベートまで踏み込んでくるようであれば、入職を見直すことも必要です。
介護の面接で自己PR
30代は、新卒の方と違い施設側が即戦力を期待しているケースが多いです。
未経験でも、今までの社会経験から最低限のマナーと協調性があることが大前提です。
おさえておきたい!アピールポイント
新しい場所や仲間、そして仕事内容でも柔軟に対応ができる
介護福祉士やケアマネージャーなどの資格にチャレンジする将来発展の可能性をアピールできる。(50代からでは体力的、時間的に厳しい)
面接官に仕事に対する熱意とそれを支えるエネルギーを感じさせるよう、明るく前向きに元気よく
30代の介護士の可能性は大きい
介護士の年齢は幅広いです。
それゆえに、経験を積めば誰でも主任に就くチャンスはきます。スキルアップすれば、介護福祉士やケアマネージャーも取得できます。
30代なら十分な時間があります。施設側としても雇用しやすい年代でもあります。自分にとっても天職探しや、自分の仕事に磨きをかける最適なタイミングともいえるでしょう。明確なビジョンを持っていれば雇用側も前向きな姿勢とその意欲を評価するでしょう。
未経験で介護士の面接を受ける場合の必勝法まとめ
いかがでしたか?
30代は、適応力も体力もあるので未経験であっても即戦力になります。
これは雇用側としても大きな魅力です。
実際に、30代未経験で入職しステップアップした方が生き生きとはたらいているのを見てきました。
介護は需要が多い業界です。
それゆえに各施設の特色はさまざまです。
人気のある施設は、採用枠が狭いのも現状です。
そのためにも、未経験であっても雇用側が是非とも採用したいと思えるようなポイントをおさえて面接に挑みましょう。