現役の訪問介護士が語る!介護派遣のメリット
介護の体験談 認知症に圧倒される
私は、19歳で介護の世界に飛び込みました。ショートステイへの配属でしたが、初めて見る利用者様には圧倒されました。
フロアに踏み込んだとたん、別世界だったからです。
鏡に向かって話しかけている方、まるで隣に誰かが居るように何もないところへ向かって会話をしている方、ただただぼーっと椅子に座っている方・・・ヘルパーの資格を取得する際に少し勉強したとはいえ、驚きました。
正直、働く自信を失ってしまいました。
ですが、実際に勤務してみると、なぜ利用者さんが不思議な行動をとっているのかが分かってきました。
ひとまとめにすると”認知症”の行動だと分かりました。理解出来なくて当然です。しかし、受け入れていくことは業務に追われているうちに自然と出来ていました。
夜勤
私は、夜勤勤務もしていました。夜勤は満床で20人を1人でケアしなければならないので不安などもありましたが、慣れていくと自分のペースで業務を行うことが出来るのでやりやすく感じていました。
正社員として働いていたが、休みを取りにくかった
アルバイトとして入社し、正社員として雇用されましたが社員は希望休が取りにくく残業も多いことから仕事とプライベートが両立出来ず、嫌だなと思うことも多かったです。
更に、介護の現場は心身共に辛いことが多いです。
例えば、利用者様を移動させたり、おむつ交換、更衣などは腰を痛めることが多く、病院の次に死に近い場所であります。
仲良くなったり、長期間接していた利用者様が亡くなることは非常に辛いことです。
しかし、家族の方や利用者さんから「ありがとう」と言われることも少なくありません。
この時は一番喜びを感じました。
介護のお仕事は奥が深い
やりがいのある仕事。の一言で片付けられる程、単純なお仕事ではありません。なぜなら、対象は機械ではなく人間だからです。
一言で認知症と言っても、十人十色。性格は勿論、今まで生きてきた過程が違うので価値観も違います。
介護の仕事は教科書通りにいかない
教科書通りにいかないのが介護の現場だと思います。
性格・既往歴などの資料は必ず必要なものですが、きちんと対象者と向き合って接していかなければ心も開いてくれない、介護拒否などもありますが、誠意を持って接していると認知症の方でもこちらの顔を覚えてくださいます。
「あんたしか嫌」と嬉しい言葉を頂けることも多々あります。
車椅子を利用していたのに、歩けるようになる方も少ないですが居ます。
このような時に介護士としてはとても嬉しい気持ちになります。
介護士として3年間の実績を積み、介護福祉士としてスキルアップしました。
そして、訪問介護のサービス提供責任者として活動しています。利用者・家族・ケアマネ・デイサービス職員等と会議を行ったり、情報交換をし対象に一番良いと考えられるケアを行っています。
自分が介護の人材派遣会社について思う事
派遣会社を通して働く際のメリットは、一番に給料が良いということです。正社員ですとサービス残業もありますし、結構キチキチまで仕事を詰め込まれているので気持ち的にもつらいです。
派遣ですと残業も少ない事がメリットだと思います。正社員として働くとどうしても残業はついてきます。残業になってしまうのは、どうしても介護対象が人間なのでマニュアル通りに業務が出来ないこともあるからです。
実際に派遣社員と一緒に働いていて感じた事
同僚の中には派遣社員として勤務している方も居ました。
派遣社員は直接雇用ではないので、色々な責任から逃れることが出来ると言っていました。勿論、責任が無いわけではありませんが、万が一の時に直接雇用されている方の方が責任は重くなってきます。(施設・会社既定によります)
介護士全体で見れば給料が安くても、派遣は違います。
派遣は給料が高いです。
介護士といえば、給料は安い。というイメージが派遣社員であれば変わります。私も派遣を通していれば良かったと思った事は何度もあります。
介護士は汚い・危ない仕事です
決して楽なしごとではありません。しかし、利用者さんの笑顔や感謝の言葉・天命を全うした時の安らかなお顔。家族様からの感謝の気持ちを聞くと全て良い思い出となっています。
その後の利用者さんへの介護の仕方・接し方も経験を積めば積む程スキルアップしていきます。これは派遣でも直接雇用でも差はありません。
介護派遣として給料を高くもらい、ご自身のやりたい事を優先させる、というのは立派なスタイルの一つだと思います。
介護の仕事は、自分で主体的に働き先を選んでいけるのがメリットです。
あなたご自身がどういう風に仕事と関わりたいのかを考えて、派遣、パート、正社員といった働き方を選んでいくのがいいですね。