無資格未経験でも働けるところは？現役介護士が説明するよ

無資格・未経験でも働ける介護の仕事があります。

たしかに転職や就職の際には、資格があったほうが有利ですが、だからと言って就職出来ないと言う事はありません。

介護の仕事は、他職種連携が主になりますので、いくら資格を持っていても社会的常識がなければ就職は困難なものになります。

仕事に対する熱意や情熱を相手方に伝えることが出来れば、今無職の人でも、３０代でも４０代の方でも再就職は難しいものではありません。

無資格・未経験で働けるのはどのようなものがあるか？

一つ目は通所系といわれるものです。
「通所介護」「通所リハ」があります。
「通所介護」については前述した通りになりますが、「通所リハ」については多少趣きが異なってきます。
私の体験談と共に説明をしたいと思います。

～通所リハビリとは～

サービス内容については、通所介護と同じく日帰りサービスとわれるものですが、違う点はリハビリに重点をおいている所です。

理学療法士や作業療法士・言語聴覚士による専門的なリハビリを、昼過ぎからは利用者皆さんにレクを職員が提供します。

また、通所リハビリは病院や法人系が経営しており、整備された就業規則と安定した給与が期待出来ます。

加え職員配置も通所介護とは違い、必ず常駐の医師が一人必要で、何か医療的な処置が必要になった場合はすぐに対応できる点が挙げられます。

通所リハビリになると多少介護度があがるのですが、それでも介護力はほとんど必要なく、身体的な負担は少ないと言えます。

その代わり、レクを職員が行わないといけないので、その場を盛り上げたり、笑顔で体操出来る能力が必要になってきます。

周りを元気にするのが得意だ、介護を体験してみたい、どのようなものか知りたいと言う方には良いのではないでしょうか？

通所介護を離職した後、地元に戻り通所サービスを提供している介護老人保健施設に就職しました。

この時、２０代後半だったのですが、面接の際も二つ返事でいつから仕事にこれますか？で、あっさりと再就職出来ました。

通所介護の送迎中の事故ってしまった！

地元と言うこともあり、道を知っていたので送迎についてはそれほど苦ではなかったのですが、一度だけ車を家の塀にぶつけてしまい平謝りをしました。

この時は利用者は誰も乗っておらず、ケガをした人は誰もいませんでした。

介護の送迎ではこういうリスクもあります

このように送迎はいつ事故にあるか分からず、常に周囲への注意が必要です。

私が知っている限りでは、車を道の側溝に落としたという事例があります。

サイドブレーキをかけ忘れそのまま動いてしまった（ここは坂道の多い所でした）

飛び出した子供に驚いて急ブレーキをかけてしまい、バーを持っていた利用者の腕が衝撃で折れてしまった。

中央分離帯に接触して送迎車が横転してしまい、ケガ人が多数出たことがありました。

また、車への乗降の際にも、車の助手席に乗ろうとしてバランスを崩して後方に倒れてしまった。

扉を閉める際に、利用者の手の位置を確認せず閉めてしまい、手をはさんで骨折させた。

送迎バスのリフト（車椅子ごと利用者を車に乗せる装置）から職員が転落した。

車椅子の固定が綺麗に出来ていない事もありました。

他には、○○さん家にいくならついてで途中のお店まで連れて行ってくれない？と隣近所の方が乗り込もうとされ、断ると会社に苦情の電話が入った事がありました。

通所介護の送迎とは？

基本、送迎は二人で行います。

私が男と言うこともあり、大きいキャラバンやハイエースを運転する事が多くありましたが、女性の場合は後部座席で利用者の状態把握を行ったり、軽自動車の運転が主でした。

送迎の際、ドアtoドアが基本になっているのですが、帰宅した際に誰もいないことが多々あるので、家の中のカギを開けて利用者をベッドに寝せたり、自室まで誘導してエアコン入れてまたカギをかけて帰ることもままありました。

ある雪の日でした。

その日は九州にしては珍しく大雪になり、上司から今日の仕事は中止との事で各家庭に電話をしていたのですが、ある一件だけ連絡がつきませんでした。この方をAさんとします。

その利用者はいつも家の前の道に出て、老人カーに座って待っている方でした。

まさかと思い、車を走らせたら雪にまみれた状態で座っていました。
何時から座っていたんですか？と聞いたら７時からいましたと言われ驚きました。

迎えに来た時間が１０時でしたので、雪の降る中３時間も外におられたのです。

本人責任か、施設責任かわからなくなる…

家族は家にいたので、報告すると「本人に言ってもきかないからほったらかしてました」「自業自得ですよ」と言われました。

私は家人にすぐに病院に行かれる事を進めたのですが、ご自由にどうぞと言われました。

結局一度施設に送迎し、そのまま担当ケアマネと共に病院へ急行、Aさんは低体温症と診断され入院されることになりました。
また、こんなこともありました。

風邪を引いたとの事で約一ヶ月間休まれていた方が、久々に利用される事になりました。この方をBさんとします。

その時なぜかいやな予感がしたので、自分で歩かれる方でしたが念のため車椅子の用意をしました。

といいますのも、主介護者は妊娠中のお孫さんで、それ以外の家族はあまり本人に関心が無かったので、まともな介護が出来ていたのかな？と思ったのですが、不安は的中しました。

まず迎えに行った所、家族が車に乗り込もうとしました。

この車はBさんを迎えにきたんですよと伝えたら、寄り合いバスじゃないのねと言われしぶしぶ降りられました。
凄まじい状況…
家人に断り、家の中に入ると失禁まみれの服を着た本人がベッドに横たわっていました。

自室の畳は湿気のせいか腐り、ベッドもブルーシートが引いてあり、その上のシーツが黄色に変色、悪臭もひどく体からはなにか汁のようなものが出ていました。

家人に尋ねると、「妊娠中の孫が入院してからは誰も面倒は見て無かったかもね、最低でも２週間はオムツ変えてないけど大丈夫でしょ」と言われました。

Bさんは立つ事も困難で、明らかに栄養が足りていない状態でした。

職員二人で車椅子へ移乗している最中も、「どうせ施設に行くなら、途中にあるお店まで乗せていってくれないかしら」とまた車に乗ろうとしました。

他の人も乗せないといけないのでと断り、すぐに入浴介助と水分補給を促しました。

そのまま病院受診をし、Bさんは低栄養状態および糖尿病悪化・緑膿菌感染症・床ずれ多数により入院になり、一ヶ月経つことなく亡くなりました。

あとで分かった事ですが、家人は精神疾患を持っておりとても介護をする状況では無い事、お孫さんは子供の為に家から逃げた事が分かり、行政が介入することになりました。

このように病気についての知識が無く、また家人自身に問題があり適切な介護を受けていない事もままありました。

上記のように、ケースによっては問題のあるケースもあるのですが、無資格・未経験からでも介護の世界に飛び込む事は可能です。

無資格・未経験からでも介護業界で働ける

実際、介護の現場では、４０代から未経験で来る人、６０歳で過去に介護の経験があるからと再就職しに来る人がいます。

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