訪問介護に向く人と施設系介護に向く人の違い
施設系の介護職を未経験からはじめる人は、まずいじめはあるって事を知っておこう
未経験で新人介護士として介護の仕事をはじめる場合、何に注意すればいいでしょうか。
介護は人間関係を無視できる位に、自分自身が強くなれないとやってられない
介護では、人間関係を気にしすぎていては何もできなくなってしまいます。
職員同士は小規模施設ですと2人の勤務、大規模な特別擁護老人ホームでも5人から7人で1フロアを管理したりします。
狭いところでの人間関係です。
当然、相性がいい人、悪い人が出てきます。
介護を未経験からはじめる人は、まずいじめとか、パワハラは、最初のうちは絶対ある位に思っておいた方がいいです。
私、介護の職場でいじめられてました
私も実際、入って1年くらいはずっといじめもパワハラも喰らってましたし。
いじめに耐えて、それでも稼ぐ!位に思っていた方がいいと思います。
介護で一人前になって、介護福祉士になるまでには乗り越えなければならない壁がたくさん出てきます。
新人介護士が遭遇するいじめ
なかなかいじめがある業界も少ないような気がしますが、介護施設の職場ってなんかイジメがある場合が多いんですね。
未経験で新人介護士として仕事をする場合、どうしても遭遇します。介護の場合、先輩の職員が50代位のおばさんである事が多いです。新人は20代~30代が多いです。
未経験で介護の仕事場に来ると、当然、どういう風に高齢者の方と接したらいいのか、どのようにして体交(寝たきり状態の人の体の向きを変える事)をすればいいのかがわかりません。
ですが、キツい先輩職員はそういう事を教えずに、遅い!とか、こんな事すらできないのか!なんていう形で、暴言ばかりを浴びせたり、ある事ない事を上長に告げ口したりします。(これをいじめと言わずになんというのでしょうか…。)
未経験から介護をはじめるには精神的に強くいる事が大事
人間には合う合わないが絶対あります。
未経験から入った新人ですと、その職場にいる人がいいのか、悪いのかはわかりません。
ですが、一生懸命やっているのに、うまくいかない時は、思い切って違う職場でやり直すっていうのもアリだと思います。私は今、結構人間関係の調整に気を使っている職場で働いていますが、以前働いていた職場ではホントきついイジメに合っていました。しかも上長にも嫌われていたので、すごく報われない気持ちで仕事をしていました。
介護の仕事が向かないのではなくて、人と合わない場合には、同じ介護の職種で別の会社に転職するっていうのはいい方法だと思います。
私の職場でも、前も介護の仕事をしていて、今の職場に移ってきた転職組の人が少なくても5人知っています。
介護のいいところは、職場がたくさんある事です。人間関係で体調を崩したりする位なら職場を変えた方がいいです。
幸いにも介護をやってる限りはいくらでも再就職できるわけですし。ただ、未経験で新人介護士として仕事をはじめた場合、とりあえず3年は続けよう!とか頑張ってしまうものなんですよね。私もそう思ってましたし。
ですが、私の場合、冷静に最初に入った職場を見ると、やっぱり人間関係が私に合ってなかったので、あれはあれですぐ辞めてもよかったのだと振り返ってみて思います。
未経験で新人介護士として仕事をはじめる場合、自分が介護に向いているか、どうかを見極める事が重要
向いていない人とは、高齢者と関わりたくないと思っている人、排せつ介助がどうしても嫌な人、でしょうか。ただ、排せつ介助に関しては、3か月、半年、1年と続けていけばいくほど、その業務をしていても何とも思わなくなってきます(慣れですね)
未経験で新人介護士として仕事をはじめるならこれを読んでってください
いじめを避けて、純粋に介護を仕事にしたい場合
私は、給料の高さから特別養護老人ホームで働いているのですが、特養の場合、どうしても多人数の従業員で働くので、職場内での人間関係スキルが必要になってきます。
あいさつ、敬語、さまざまな事に気を使ったり…。で、さんざん気を使っても、その気を使った相手にいじめられたり…。こういう場合には本当に精神ダメージを受けてしまいます。
なんとか人間関係を気にせずに、ご利用者であるご老人と向き合った介護がしたい…そういう場合には、訪問介護がいいです。
訪問介護の仕事内容
純粋に介護する事を仕事にしたい!っていう人は訪問介護をするといいです。
訪問介護は、ヘルパー派遣会社に登録して、1人で、現地の介護を必要としている人のところまで行き、その人の要望を聞いて、家事をやったりする仕事です。
基本的に一人で移動して、一人で現地の要介護者に会い、一人でその要介護者(とその家族が一緒にいる事もあります。)の介護をするのが仕事です
この訪問介護ですと、気の合わない同僚と一緒にいる時間は少なくなります。(ただし、訪問先がない場合に、事務所で何か他の仕事をする時は話は別です。この場合は人間関係が必要になります。)
訪問介護に向いている人
茶碗蒸しの調理法を知っているかとか、調味料をつかいこなせるかなど、実際の調理のスキル、知識が大事になります。栄養の知識も、その栄養を壊さない調理方法、高齢者や障害者にとって必要となる栄養と調理方法についての知識も必要です。
訪問介護は主婦向きですね。
人間が成長・発育して生命を維持させていくためには、栄養を必要とします。人間の健康は食事に強い影響を受けており、偏った食事により成人病を誘発したり、栄養障害を起こす可能性も出てきます。これらの健康障害を防ぐ為の知識、技術が必要なのです。
介護福祉士になろう ASTRA医療福祉研究グループ オーエス出版社より抜粋
調理器具や食器類のチョイスが必要になる場合もあります。
また、調理スキルだけではありません。訪問介護では、他の家庭的な知識がとても必要になってきます。
洗剤についての知識、洗濯物の乾燥方法、セーターの管理、衣服素材の加工法といった知識も必要になってきます。
逆に力が自慢の男性にはあんまり訪問介護は向いてないかもしれません。
もちろん、男性の訪問介護ヘルパーもいますけど、私は、訪問介護に自分が体験でいってみた時に、ああこれは、女性向だなって思いました。
うまく言い表せないのですが、男性が初めての介護の就職が訪問介護っていう風には思えなかったです。
修行をつむっていう意味では、私は特別養護老人ホームに就職して良かったと思っています。
特別養護老人ホームでの介護の仕事内容
介護士、介護福祉士が働く施設は、利用者様の日常生活の場です。
ですので、介護士、介護福祉士は、利用者が日常生活を豊かに営んでもらえるように介護、サポートする事が基本的な仕事内容という事になります。
特別養護老人ホームに関しての記事はサイト内にかなり書いてますので、他記事も読んでみて下さい。
以下では、訪問介護に向く人と施設系介護に向く人の違いをさらに詳しく解説していきます。
訪問介護のメリット、デメリットをまとめると
訪問介護のメリットは、ずばり「いくらでも仕事がある」ということでしょう。
人手不足の介護業界の中で、特に人が集まらず、仕事はあるけど働く人がいないのが訪問介護です。
私は今在宅のケアマネをしていますので、利用者が訪問介護を利用したいとなると、あちこちの事業所に電話をかけ、空きを聞きます。
これが本当にみつからない。
今は新規は取っていませんという事業所すらあります。
数年前までは新しい事業所ができました、空きがあります、と営業にきていたのに、今はまったくありません。
人手不足で閉鎖する事業所もあるほどです。
ですので働く側からすれば、しかるべき資格があれば仕事は選び放題です。
いくつもの事業所に登録し、効率よく働いている人もたくさんいます。
デメリットとしては、丸一日働いていても移動時間や空き時間は報酬が発生しないことです。
純粋な移動時間であればその間は勤務時間として給料を支払うように国も指導していますが、サービスとサービスの間がぽっかり空いてしまうことも少なくありません。
9時から17時まで外に出ていて、稼働時間は5~6時間ということも。
時給は高く設定されていますが、上手く組まないとなかなかよい収入には結びつかなかったりします。
逆に施設系介護のメリットは、そういった移動がなく効率的に仕事ができることでしょう。
雨の日も風の日も屋外に出なくていいというのが施設系の仕事のいいところです。
移動がいやで訪問系の仕事を辞めて施設に移った人もたくさんいます。
デメリットは、施設のほうが重度の方が多いですので移乗やおむつ交換等、介助量が多く、腰や手など、かなり体はきついです。
訪問介護のお仕事内容
介護保険上の区分では身体介護と生活援助の二種類があります。
社員ではなく登録として働いた場合、両者では数百円時給が変わってきます。
身体介護は文字通り体にかかわる介助。おむつ交換や入浴介助、通院介助や買い物の同行、食事は自分で食べられるけどむせる人の見守りや、認知症の人に指示をして料理や掃除をしてもらう、というのも身体介護にあたります。
生活援助はいわゆる家事全般で、お掃除や料理、洗濯、買い物代行などがあります。
どちらも必ずケアマネが作成したケアプランに即して行う必要があり、時間があるからプランにないけどトイレも掃除しよう、などは許されません。
同居家族がいる場合は特に厳密に法律で区分されていますので、頼まれても決まったこと以外をしてはいけないことになっています。
時給の割がいい身体介護のほうが人気があるかと思われがちですが、この訪問介護は非常に年齢層が高く、60歳代70歳代ヘルパーがごろごろいます。
そういった方は生活援助だけしか行きません、といわれることが多いですので、身体介護のできる若いヘルパーは重宝されます。
訪問介護に向く人と施設系介護に向く人の違いをまとめると?
一人を相手にゆったりとした介護がしたい、黙々と掃除や調理をしたい、家事が好き、といった方は訪問介護に向いています。
長く訪問介護を利用している人のところに何年も同じヘルパーが行っている例がたくさんあるのですが、関係の密さは施設ではとても築けない深さです。
おしゃべり好きな人が喜ばれるところもありますし、逆にあまり話をせずきっちりと仕事してくれる人がいい、といわれる利用者もいるので、そのあたりは自分にあったおうちを紹介してもらいましょう。
施設系介護に向いている人は、とにかく時間に追われて忙しいのが好きな人。
仕事はいくらでもあり、効率的にこなさないと終われないのが施設でのお仕事。
一人で働くわけではないので、てきぱきしていかないと他の人にしわ寄せが行ったり、残業になってしまいます。
あとは施設のほうが認知症や介護度の重い人が多いですので、そういった方のお相手や体を動かすのが苦でない方にはおすすめです。
訪問と施設系、同じ介護職でも大きく違いますが、どちらもとてもやりがいのある深いお仕事です。