福祉業界に転職する方に贈る5つの心得
福祉業界に転職するならメリットとデメリットを把握したうえでお仕事をスタートさせたいですよね。
福祉の中でも介護業界は国を挙げて改善が求められている分野といえるでしょう。
今後も、介護を必要とする人口は増えていくと予想される中、現在すでに介護士不足が叫ばれています。
そんな中、介護施設での事件やトラブルは近年ニュースを賑わせることがしばしば見かけられるようになりました。
介護に興味を持った他業種の方が「福祉」という情報量の少ない業界に足を踏み入れるのには勇気がいります。
福祉業界に必要なのは「覚悟」です。
覚悟ができていれば、トラブルなどで気持ちが落ち込むことを防ぐことができます。
今回は「福祉業界に転職するなら抑えておくべき5つの心得」をご紹介します。
福祉業界に転職するなら抑える心得その1:実務経験がないハンデ
福祉系の専門学校、大学を卒業すると実習とともに資格取得できる学校が多いでしょう。
確かに、介護福祉士や社会福祉士を取得していれば就職には有利でしょう。
しかし、介護の現場で必要なのは実践です。
実践がない資格保有者は、現場では未経験と同じ扱いになってしまいます。
実務経験は、介護の仕事の進め方に大きく影響していきます。
同じタイミングで入職したスタッフの方が先に研修を終えてしまうこともあります。
実務経験がないことは、介護業界で働くにはハンデになってしまうものなのです。
同期がどんどん先に進んでいくと、やる気がなくなってしまうこともあるでしょう。
しかし、それは最初の段階だけです。
介護業界は、慢性的な人員不足なため、どんなスタッフにもチャンスがあるのです。
例えば、デイサービスなら入職して半年もするとレクリエーションのリーダーになることもあるでしょう。
その際に、いままで培っていたスキルを充分に活かしましょう。
チャンスが来た際に逃さないためにも入職したころの「焦り」と「くやしさ」を忘れずに仕事に打ち込んでみましょう。
自分の得意分野がみえてくるでしょう。
福祉業界に転職するなら抑える心得その2:同世代はいないものと思え
大きな法人には下は10代、上は70代の方も仕事をしています。
そんな中、自分と同世代がいないセクションに就くこともあります。
「できれば同じ子育てママがいる方がいいな」
「できれば、同い年くらいの人がいたらいいな」
そんな思いは誰しもがあるでしょう。
けれど、そのようなセクションは少ないといえるでしょう。
しかし、同世代が少ない職場はあなたが活躍できるチャンスの多い職場ともいえます。
なぜなら、ほとんどの職員が同世代で固まったセクションのデメリットを感じているからです。
年配の介護士が多いセクションは生活の知恵や人生経験が豊富な分、活力や体力面が弱点になるケースが多いのです。
介護士は、一つの空間でチームワークを駆使して動くのです。
チームの弱点も肌で感じているのです。
同世代がいないからと言って落胆することはありません。
これは、チームの新しい原動力になるチャンスだと思いましょう。
それでも、前向きになれないのであれば異動もあります。
介護士を辞めてしまおうと思う蔵ならば異動を願い出ることもできます。
まずは、そのセクションで1年活躍してみましょう。
介護は、チームワークなので入職間もないころには気づけなかった、上司の魅力や先輩スタッフの優しさに気づくこともあるのです。
福祉業界に転職するなら抑える心得その3:思い描いた現場とかけ離れた現実
近年、介護施設での事件や事故がクローズアップされることがあります。
多くの専門家が介護士の質、介護の仕事の質に触れてコメントします。
他業種から介護の世界に飛び込むと一番初めにぶつかる壁は、まさにこれらの「質」でしょう。
効率が悪い仕事内容や、他介護士の苛立ちを目の当たりにすることもあるでしょう。
しかし、これらにはすべて現在介護の世界が抱える問題が根底にあるのです。
介護士の仕事は、時間との戦いです。
高齢者の話をゆっくり聞く暇などほとんどありません。
高齢者の方々との信頼関係を大切にしてケアをしたいという思いとは裏腹に時間に追われてしまうシーツ交換や食事介助は思い描いていた現場とはかけ離れているでしょう。
思い描くような介護は、ほど遠いものです。
しかし、ペースをつかむと高齢者の方々とお話しする時間を捻出することができます。
例えば、トイレ介助の際など個室に二人きりになるので高齢者もぽろっと本音を言う良い機会なのです。
デイサービスなら、送迎の車内や移動の最中などもあります。
介護の仕事は、スタート直後は面食らってしまうことは全員経験する通過点です。
あなただけではありません。
福祉業界に転職するなら抑える心得その4:収入アップは長い目でプランを立てるべし介護士を目指すなら給与面は気になるところですよね。
特に面接時に男性によく聞かれることがあります。
それは、介護士は結婚して家族を生活させられるだけの収入が得られるか、ということです。
確かに介護士=安月給安い給与の介護を辞めて他業種で働くことを考える人はたくさんいます。
しかし、施設によっては「皆勤手当て」や「家賃手当て」など各種手当があります。
面接時に確認し、手当てが充実した場所を探しましょう。
福祉業界に転職するなら抑える心得その5:「ありがとう」の効力は計り知れない活力源
介護の仕事には、だれもが味わう醍醐味があります。
それは、高齢者の方からの「ありがとう」の言葉です。
とても単純なように思えますが、日常では味わえない深さと感謝を感じることができます。
介護の仕事を続ける活力にもなりえる「ありがとう」の言葉は、激務の介護士たちの気持ちを救う特効薬のような存在です。
これから、介護の仕事をするのならばぜひ一度は味わってもらいたいものです。
福祉業界に転職する方に贈る5つの心得 まとめ
今回、ご紹介した「福祉業界に転職するなら抑えておくべき5つの心得」はいかがでしたか?
福祉業界はまだまだ発展途上の業界です。今後も大きく変化を続けていく業界です。
業務の簡略化やロボットを取り入れても介護士の補助は出来ても代わりはなかなかできません。
需要が多い介護だからこそ、しっかりと心の準備をしてから長く福祉業界で活躍してください。