未経験者からはじめるなら注意!事故すると働きづらくなるよ
介護未経験者は身体介護を覚えることに精一杯で事故予防の知識がありません。
そのため、就職後に多くの介護事故を起こし自信をなくしてしまうのです。
しかし、未経験者でも介護事故の知識を学習することで介護事故を予防することはできます。
今回は介護スクールでもなかなか教えてくれない介護事故の実態について、利用者はこうやってケガをするんだよ。というお話をしたいと思います。
介護就職を考える方はこの記事を読んでぜひ介護予防の方法を学んで下さい。
ちょっとぶつかっただけで出血する
高齢者の皮膚は私たちとは違い層が薄くできています。
そのため、ちょっと角にぶつかっただけで皮膚が破れて出血してしまうことがあるのです。
すべての利用者に当てはまることではありませんが皮膚の薄い利用者は比較的多いので注意するようにしましょう。
特に移動介護や車いすの誘導は体をぶつけやすいため気を付けることが必要です。
周りにぶつかりさえしなければ出血する可能性も低いでしょう。
ですが、気を付けていても気が付いたら出血していることもあります。
そのため、介護だけに限らず日頃から利用者がケガをしない環境を作っていくことが大切でしょう。
介護現場はスタッフが直接携わらなくてもケガをさせるだけで立派な事故になります。
常に事故のリスクを想定して日頃から事故のないように予防していきましょう。
車いすのブレーキ忘れで転倒⇒ケガ
新人スタッフの一番多い事故は車いすのブレーキ忘れによる転倒事故です。
私は介護講師をしていますが受講生に車いすの操作をさせる際はブレーキを必ずするように強く指導します。
それはブレーキの解除された車いすに乗ることで身体の動きが不安定になり転倒する可能性があるからです。
利用者は私たちとは違い骨が丈夫でない方が多いため、ちょっとの転倒事故で骨折してしまう可能性があります。
今まで身の周りのことができた利用者も、転倒事故をきっかけに歩けなくなったり寝たきりになることもあるのです。
実際に私の働いていた施設でもブレーキ忘れによる転倒がきっかけで多くの方が骨折や身体機能の低下を起こしています。
一番深刻な方は入院までしているためもう他人事ではありません。
また、車いすのブレーキはスタッフが気を付けていても利用者自身が忘れることもあります。
居室の前を通る際は停車している車いすのブレーキがきちんとされているかも確認しましょう。
あなたのちょっとした確認が利用者の安全と健康につながるのです。
手すりじゃない所につかまってケガをする
介護サービスには物事の正確な判断ができない認知症利用者もいます。
例えば浴室のドアノブなど、つかまると危険な所も危険認識がないためつかまってしまうのです。
私はこれで利用者を危険な目にあわせてしまったことがあります。
利用者にケガはありませんでしたが危ない思いをさせてしまい本当に申し訳なかったと思います。
就職先でつかまれそうな物(ドアノブやサイドレール(ベッド柵)など)があった際は、利用者が誤ってつかまらないように気を付けましょう。
特に認知症利用者は危険認識がないため注意して見守りをする必要があります。
まとめ
利用者の日常生活は危険がたくさんあります。
ですが介護事故の知識を持つことで事故の可能性を大きく減らすことができるでしょう。
それにはまず安全な身体介護を行い、利用者の体を外部にぶつけないようにすることが大事です。
また、車いすを停車した際は必ずブレーキをかけるようにし、次使う時に利用者が安全に移動できるようにしましょう。
さらに危険認識の少ない認知症利用者は、何でも手すりだと思いつかまる傾向があるため注意が必要です。
介護事故は知識さえあれば必ず防ぐことができます。
ぜひあなたも自信を持って介護就職を目指して下さい。