介護職だけはやりたくない!そう思ってた私が仕事好きになった理由
「介護職だけは就きたくない!」これは、大人になってずっと決めていたことでした。
仕事がなくても、介護、福祉、医療関係の仕事だけは就かない!そう思うには、私なりのトラウマがあります。
私が生まれ育った家には、曾祖父母、祖父母がいて、お年寄りを身近にして生活していました。
私が一番嫌だったのは、トイレを使った後の臭いと体臭でした。
部屋は独特な臭いがして、衣類もきれいには見えなかったのです。そういうところから、介護は大変だ、嫌だと思っていました。
それから30年が経ち、曾祖父母も祖父母も亡くなり、私には家族ができました。
私は仕事をしていかなければならなくなったのです。
何ヵ月もハローワークに通い、何十社も応募しましたが、当たっては砕けるばかりで、一向に就職はできませんでした。
そんななか、看護助手という求人を見つけました。
パートでしたが、市民病院なので給料もそこそこで、賞与も交通費も無く、早番、遅番の3シフト制で、土日もほぼ休み、という条件でした。
勤務内容はきちんと見もせずに、条件だけで応募を決めました。
生活も行き詰まりそうだったので、私には選択の余地がなく、昔のトラウマをひきづったまま進むしかありませんでした。
すぐに採用との連絡があり、面接をクリアーして見事就職できました。
いよいよ仕事が始まり、配属された先は、救命救急センター、脳神経外科、神経内科の病棟でした。
勤務内容で一番驚いたのは、保清業務、陰部洗浄、入浴介助を丸一日かけて、入院患者に行うということです。
幼少時の苦い思いではまざまざとよみがえり、すぐに仕事を辞めたかったのですが、また就職活動をしなければならないのかと思うと、しぶしぶ仕事をこなしていくしか私にはできないとだと知らされました。
現在、2年目に突入しますが、今でも忘れられない患者さんは何人かいます。
患者Aさんにはいつも声をかけてもらい、元気と素敵な笑顔をもらいました。
退院するときに、ティッシュペーパーに鉛筆で書かれた手紙をもらいました。
「いつも優しくしてくれてありがとう。いつか一緒にコーヒーでも、と思っていました。また会いましょう。」この手紙を読んで本当に嬉しくて嬉しくて、涙がこぼれてきたのを今でも覚えています。
患者Bさんには、こんなに優しくしてもらったことはない、本当にありがとう。と言われたのが記憶にあります。
当たり前として仕事をしていても、身体や精神を病んでいる、ましてや高齢者とあらば、挨拶ひとつでも、とても嬉しいものなのです。
自分がしているひとつひとつの事が、患者さんの気持ちに大きな影響を与えている重みに気づかされました。
確かに、排泄物の臭いはいまだに苦手です。
入社した最初の頃は、マスクして息を止めて仕事をしていましたが、今は、マスクなしでも呼吸をしても気にならなくなりました。
いま、この手で、患者さんを気持ちよくさせている、きれいにしてあげているんだと思ったら、それがとても嬉しくて仕方なくなったのです。
あんなに嫌だった介護の仕事でも、いざふたを開けてみると、患者さんのために仕事をすることに生き甲斐を感じるものでした。
これは自分でも驚きです。
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「ありがとう」と言われて嫌な人はいません。
自分を必要としてくれる、その場所を人材会社は一緒に探してくれます。