介護職で入浴介助が嫌という人は多い~介護職で入浴介助が嫌という人はどうすればいいか?
介護職で入浴介助が嫌という人は多いです。
私も実は入浴介助が嫌という人の一人です。
まぁ、嫌だと言っていても、入浴介助の日は来るので、やるしかないのでやってますが。
入浴介助の業務が始まる前は嫌だけど、始まってからは別に嫌じゃなくなります
正直、ゆっくりとご老人の方と1対1で話せるのでその意味ではいいです。
ただ、介護職についてから1年目は、本当に入浴介助が嫌でした。
入浴介助の何がつらいか?
男性のご老人の方の陰部を見るのが嫌、女性のご利用者様の胸や陰部を見るのが嫌…、っていうのがまず1点目。
まぁ、ご老人の方からしたら見てもらいたくないっていう風に思われるでしょうけど、見る方も見る方でやっぱり素人目から考えれば嫌です。まぁ、介護職を続けていけば慣れますけどね。
2点目に嫌なのが、失禁する…つまり、ご老人を車いすから、入浴介助用の椅子に移乗した時にうんこやおしっこをもらされる事が少なからずあるという事です。
正直、自分が介護の現場で初めて働き始めた時に、うんこやおしっこがお風呂場で平気で転がってるのを見て、本当に嫌な気持ちになりました。
入浴介助はとにかく身体的にも精神的にも疲れます
風呂場は熱いですし、服を脱がせたり、着せたり、車いすに乗っている人の前にしゃがみこんで、靴を脱がして(この作業はプライドが高い人にとっては精神的につらいです)とか、体力的につらいです。
ましてや、認知症の方が多いのが介護施設です。中途半端に認知症の方ですと、入浴介助の際に、着ていた服からお金を取ったとか言われるケースがあったり、むちゃくちゃな暴言を吐かれたり、攻撃してくるような人ですと、入浴介助をしようとした介助者に対して殴るとか、暴れるとかしてきたりします。
介護職で入浴介助が嫌という人はどうすればいいか?
あなたが経験した、他の職種の嫌なところと比較してみよう
どんな職にも、嫌な仕事ってあるものです。
たとえば、私の場合、サービス業をやってた時は、無茶なクレームをつけてくるお客様の応対が心底嫌でしたし、運送業やってた時は、無茶なタイムスケジュールで事故リスクを増やされるようなシチュエーションが回ってきた時、ホント嫌でした。
介護にも嫌な仕事はある
で、介護の仕事にも嫌な業務ってあって当然だと思うんですね。それが入浴介助な場合でも、やっぱり一番の対処法は自分が慣れるまで耐えて仕事してみるって事だと思います。
はっきり言って、この辺りは持論ですので、あなたに合っているのかはわかりません。人それぞれ感じ方が違いますので、入浴介助してて、お風呂場でうんこもらされるのを見るのが、本当に体から拒否反応出る位まで嫌い、という人もいらっしゃると思います。
介護をお金を稼ぐ為の仕事として考える事が私の場合の、嫌な入浴介助をする事への答えです
私自身も、利用者だったら目の前でうんこが転がっていくようなお風呂なんて本当に嫌ですしね。ある意味地獄絵図みたいな光景が、介護現場では当たり前です。
でも、そんな地獄絵図みたいな介護現場でも、これで金もらってるんだから仕方ない、って思うなら、それはやっぱりちゃんと仕事という事になります。
入浴介助が好きな人…、そりゃ、介護施設の中にはたまにはいますけど、一般的な感覚からしたら、入浴介助なんてしたくないっていう人が大半だと思います。
でも、仕事としてなら、できるっていう人が多いと思います。
入浴介助が私の最初の挫折だった
数ある職種の中で何故介護職を選んだのか?
これは大学を卒業してから友人や家族、働いていた施設の面接官に聞かれた言葉です。
介護という言葉にプラスなイメージを持てない。
汚く、賃金も安く、どうして働こうと思うのか。
これは私自身も直ぐに返答が出来ませんでした。
ただ個人的な事を言うならば、人の役に立つ仕事がしたかった、ということと、競争率が激しくなさそうだったからという実に簡単な理由で介護の世界に飛び込んだのです。
何の知識も経験も無かった為、日々起こる出来事も「こういうものなのだ」と大した不満も持たず続けていけたのかもしれない。
そんな日々の中、最初の挫折を味わったのが入浴介助でした。
私が働いていた施設では浴槽が完備されており、入浴介助を行っていました。
男性スタッフが行うと女性利用者から反発の声が上がったため、入浴介助は女性スタッフ2名で行っていました。
利用者の中には特定疾患により介護認定を貰っている方もいましたので、若くて50代の方も入浴されておりました。
50代ともなると自身の親と同じ世代です。
自身の親世代の男性の入浴介助をするということに始めは抵抗を覚えていました。
男女の仲を意識させてはいけないと、なるべく浴室内には二人きりにさせないことや、露出度が高い服装で介助にあたってはいけない等決まりはありました。
それでも、セクハラ紛いの言葉などは頻繁にありました。
片麻痺がある方ですと、陰部など隅々まで綺麗に洗うことが難しい為、代わりに洗うなどの介助が必要でした。
入浴介助とは
入浴介助は転倒や浴槽内での溺死事故が多いため、危険な仕事です。
出来る事なら回避したいとは思っていましたが、筆者には別の理由も混じっていました。
先輩スタッフに相談したくても中々言い出すことが出来ず、介護という仕事を続けていくことに自信を持てなくなってしまっていました。
そうした悶々とした気持ちを抱えて仕事をして行く中で一つの転機が訪れました。
その日の入浴介助を終え、着替えの介助を行っていた際、その男性利用者がぽつりと漏らした言葉がありました。
「いつもごめんね。」と。
聞き間違いかと思いました。
理由を聞いてみましたが、それ以上話そうとはしませんでした。
後日管理者から話を伺った所、その方を取り巻く環境が上手くいっておらず、苛々していたのではないかとのことでした。
その方の良い所も知っていたので邪険に扱うことは出来ませんでした。
ただ、その一言ですぐに気持ちが割り切れたかというと難しいことでした。
割り切れる為には私自身もその言動を受け流せるような心の余裕や話術が必要だということと、時間が必要でした。
今では下ネタやセクハラ紛いの言動にも笑って対応出来る余裕が生まれました。
その人の嫌な部分だけをピックアップするのではなく、その人自身を好きになろうと意識したことがプラスになったと感じています。
この利用者だけでなく、暴言や暴力などを働く方は一定数いました
認知症等が原因で本来の性格よりも気性が荒くなってしまう方もいます。
病気がそうさせているのだと分かってはいるのですが、面と向かって暴言を吐かれると精神的に参ってしまいます。
こうした暴言に耐えられず、辞めていった職員は少なくありませんでした。
病気のせいだ、と言われてしまえば、私たちを守るものは何もありません。
認知症患者からのクレームが家族にも伝わり、大きなクレームに発展することも多々あります。
何が自分たちを守ってくれるのか。
それは働いている職員同士の情報共有しかありませんでした。
小さな出来事でも情報共有を怠らないこと、記録して保管しておくことが自分たちを守る術でした。
その為職員間のチームワークというものがこの仕事をしていく上でとても大切なものになると感じています。
団結しているからこそ、未経験の新人は介護現場になじみにくい
既存の職員同士は団結力や結束力もありますが、新人に対し閉鎖的だったりもします。
私が入社した際も既存の職員の輪に入っていくのにはとてつもない精神力が必要でした。
ただ時代は常に流れており、介護のやり方等も目まぐるしく変化していくものです。
新しい風を取り入れるということも大切になっていくということです。それは長く職場にいてわかりました。
辞めていってしまう人の声で多かったのは、職員間での連携不足というものでした。
よくよく聞いてみると、自分が発言したところで何も変わらないからと、自ら何も発信せずに辞める所まで追い詰められてしまう人がとても多かったです。
これはとても難しい問題で、誰が悪くて誰が悪くないと一概には言い切れません。
人それぞれ価値観が違うように、仕事に対する姿勢も熱意も違います。
こうした言い方は良くないかもしれませんが、辞めてもまたすぐに人が来るというのが介護業界にはあります。
1年続けば良いほうだという声も聞かれます。
そうした声が上がる中で、辞めずに続けられている人というのは、オンとオフの切り替えが上手い人というのが挙げられるかもしれません。
職場を出てしまえばもう仕事のことは考えない、というやり方で私も続けられてきたと感じています。
あとは、やはり自身を必要としてくれる方々がそこにいるという事実が辞めずに続けられてきた理由だと考えております。
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です。
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