介護と家庭の両立は可能か?
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一般の会社で働いている方が、自身の親の介護と正社員職を両立させることは難かしい
介護を理由に、会社を辞める方が増えています。今は、日本国の4分の1が高齢者です。もう日本は超高齢化社会です。
そんな中、30代~50代の会社員の中から、家族の介護をしたいからという理由で転職、離職される方は毎年10万人もいらっしゃいます。
介護ができるような職場に転職…、これは本当につらい事です。ですが、親の事を考えれば、仕事よりも優先せざるを得ないという方の方が多いのではないでしょうか。
地方の方が東京で就職していても、結局地元に介護をする為に帰ったりするという事もあります。
親が認知症になった場合、近くにいてサポートしてあげたいと思うのが人情
また、今の医学では認知症を治すことはできない為、いったん親元にとりあえず帰ろうという事で離職される人も多いです。
認知症になった母親のサポートをする為に職を辞めた人の事例
たとえばこんな事例があります。
両親のうち、一人が亡くなった後に、そのショックからか認知症が始まってしまうケース。
夫の死の数年後から認知症が始まりました。
最初はやたらと濃い味噌汁を作ったりしてしまったり、風呂の湯を出しっぱなしにしたりしていたので、それはただのうっかりだと思われていたのですが、よくよく考えてみると、そのあたりから認知症は出ていたのだと思います。
後日、電気、水道の使いっぱなし、変なものを買ってしまったり、徘徊もやりはじめました。
その後、要介護2の認定となり、ディサービスに行く事になっていきます。
正直高齢の方の場合、症状は悪化する事はたくさんあっても、改善する事は少ないです。この方の場合も、手足の体操等のリハビリを行ってはいたのですが、症状は悪化していきました。
…、事例の紹介はここまでです。
介護と家庭の両立は可能か?
ご紹介した事例だけではなく、介護の為に転職をする事になるケースがあります。
この事を介護離職といいます。
介護離職に関しては社会問題視されており、厚生労働省でも対策がなされています
育児・介護休業法(介護関係制度)や、介護給付という対策がありますので、お近くの自治体に問い合わせてみられるといいでしょう。
育児・介護休業法(介護関係制度)
この制度は会社員が会社に申し出ると、要介護状態の家族一人につき、通算93日まで介護休業をする事ができるという制度です。
介護は終わる事のない事ですので、93日でどうにか改善するというわけではありませんが、介護施設を探したり、何かトラブルがあった時の対処をするためには時間がどうしてもかかりますので、この介護休業はありがたい時間になる場合が多いです。
介護休業を考える場合、まずは会社に相談してみる事が大事ですね。
介護休業の使用状況
主婦で、家庭と介護職との両立
専業主婦の方で介護職の正社員として勤められている方はたくさんいらっしゃいます。
私は実際に特別養護老人ホームで働いているので、そういう専業主婦の方で介護職の正社員として勤められている方をたくさん見ています。
ですので、介護職として、家庭との両立を図ることは可能です。