介護福祉士になるまで頑張るか迷ってる人に贈る!介護福祉士の7つのメリット
介護福祉士資格を取るメリットとは
介護の仕事ではじめに取る資格は「介護職員初任者研修」です。
訪問介護の方に多い資格です。介護のパート、アルバイトをはじめる為の入門用の資格です。
介護福祉士は介護系上級資格です。望めばどの職場でも正社員からスタートできます。
している業務内容は同じなのに、介護福祉士資格があるとないとで、待遇や給与面の差が出てきます。
それはなぜか?詳しく説明していきます。
介護福祉士資格とは?
介護福祉士はいわゆる三大福祉系国家資格と言われ、ケアワーカーと言われる事もあります。
特質すべき点は、介護福祉士資格は介護士からステップアップすることで取れる唯一の国家資格なのです。
(あとの2つについては、大学や短大など専門的学校を卒業する必要があります)
福祉系で一番上と言われるケアマネージャーは意外にも国家資格ではありません。
では、介護福祉士資格を取得する事がどのような意味を持つのでしょうか?
介護福祉士資格のメリット1 転職し易くなる
一つ目のメリットは転職し易いことです。
これはどういうことかといいますと、事業所ではある一定数の介護福祉士を配置しておかないと減算対象になってしまい、収入面で経営に直接影響します。
その為、介護福祉士資格を持っていると優先的に雇われる機会が増えます。
施設を含め事業所は即戦力を求めているので、「資格を持っている=実務経験が3年以上あるのだな」「知識も持っているハズだから、すぐに職場で能力を発揮してくれるかな?」と期待を込めて雇用する場合があります。
また、サービス提供責任者や生活相談員などの管理者を事業所が欲している場合があります。
いくら経験豊富な10年選手でも、資格を持っていないと管理者になる事はできません。
介護福祉士資格のメリット2 給料が良くなる
二つ目に給与の面です。
職場にもよりますが、資格手当がつきます。
今の職場では1万5千円の手当です。給与UPに繋がりますね。
同じ仕事をしていても、友人の方が高くて私は安いということがあったらイヤですよね?
介護福祉士資格のメリット3 介護福祉士資格は更新しなくていい
三つ目に更新性の資格ではないことです。
皆さんは運転免許証の更新をされたことはありますか?
数年に一度、運転免許センターや警察に行ってお金払って手続きしてと時間とお金を使います。
ケアマネージャーも同じで、更新性なので規定日数の研修に行き、安くないお金を払うことになります。
しかし、介護福祉士は更新性ではないので、一度取ってしまえば失効することのない一生ものの資格になります。
更新忘れた!とか証明写真取ってなかったなんて心配する必要はないのです。
介護福祉士になるにはどうすればいいのか?
資格取得には色々なルートがありますが、最短かつ殆どの方が選んでいるルートがあります。
それは「実務経験(3年以上介護等の業務に従事した方)+実務者研修」になります。
このルートですと、筆記試験さえ合格すれば晴れて資格取得になります。
(以前は実務経験3年以上で、筆記試験のあと実技試験がありました。)
実務者研修とは通信と通学を組み合わせたカリキュラムで、この学習を終了しておかないと試験を受けることはできません。
費用については学校によって様々ですが、基礎資格を持っているか否かで金額は多少変わってきますので、資料請求をすることをおすすめします。
また、開催している学校ですが「社会福祉振興・試験センター」のHP内にある「介護福祉士国家試験」を見て頂ければわかると思います。
(参考URL:http://www.sssc.or.jp/kaigo/index.html)
介護福祉士資格を取る前と取った後の心境の変化(介護福祉士を取った人の寄稿)
私の場合、正直に言いますと「周りが資格を取りに行くから一緒に行った」程度でした。
資格を取った時は独身で、酒・タバコもせず趣味は読書で休日も外に出ることはなくあえて言うなら3ヶ月に一回の友人との飲み会にお金を使うぐらいでした。
なので、給与が安くてもそんなに気にすることなく、自分が結婚出来ると思っていなかったので、別に生活出来ているしいいやと思っていたのですが、施設の同僚から「一緒に取りに行こうよ、なんか人少なくて寂しいし」「資格もってりゃ困ることないし」と説得されそれならばと受験したくらいです。
あまり勉強せずに受験したのですが、すんなり筆記試験を通ったのですが、実技では患者役が女子大生で困惑してしまい、緊張した状態で試験に望んだので、落ちたと思っていた所に合格通知が来ました。
先程も言いました通り、独身の時に取ったので「これで少し給与が増えるから、いい本棚でも買おうかな」程度でした。
しかし、結婚してからは違いました。
今までは自分ひとりの身を養えば良かったのですが、妻や子供が出来るとそうはいきません。
その時に初めて資格を取っていてよかったと思いました。
何かあってもすぐに転職し易いし、なにより基礎給与が違いますので、生活の安定という面でとても助かりました。
あの時、同僚に誘われなかったら今頃どうなっているんだろうと今でも考えます。
介護福祉士がいる理由
介護福祉士が介護のプロとして認められるとよく言われるのですが、実際世間一般ではあまり知られていません。
施設に勤めていると特に分かるのですが、「それよりもうちのじいちゃんを見てくれるの?」「そんなことよりご飯はどうなっているの?」が大半です。
悲しい話、介護職はそれほど社会的地位が高くありません。
なぜなら「介護=誰でも出来る」という考えが根底にあります。
いくら有資格者になったとしても、給与がすごく上がるわけでもなく、責任がより大きなものになり業務が忙しくなる可能性もあります。
ですが、体調の変化や気づきなど、異常の早期発見が出来るのは普段からそばにいる介護士にしか分かりません。
異常が出た際には、初期動作が重要ですがその知識を知らないことには話になりません。
極端な例で言いますと、ベッド上で心肺停止状態の利用者様がいます。
さあ何をすればいいか?
3-3-9度方式による意識確認か?AEDが必要か?心臓マッサージの必要性は?酸素流入は必要か?口の中に物が詰まっていないか?看護師及び医師への連絡は?近くの同僚を呼ぶ必要性は?と色々な考えが交差します。
心臓マッサージでも、マットが柔らかい場合は体の下に板などの硬いものを入れる必要がある事や無理に人工呼吸をしなくて良いことも挙げられます。
(もちろん職場によりけりで、ターミナルケアをしている所では医師・看護師を呼ぶくらいで上記のようなことはしません)
このように、人の命を支える仕事を出来るのが介護福祉士なのです。
私はそう理由づけて日々仕事に従事しています。
介護福祉士資格のメリット4 オープニングスタッフとして働く場合、主力になれる
介護福祉士を持っているとオープニングスタッフとして先頭を切って働くことができます。
介護福祉士は実務経験がないと受験することができないため、持っているだけで即戦力になると施設側から期待されるのです。
オープニングスタッフの主力になれば自分の意見をある程度通すことができます。
もちろん上司や先輩もいないため気を使うこともないでしょう。
オープニングスタッフは必ず介護福祉士を必要とするため、希望さえすれば高い確率で就職することができます。
また、介護福祉士があれば頑張り次第で早く昇格することもできるため、さらに仕事のモチベーションも上がります。
人間関係の精神的負担も少ないためぜひおすすめしたい就職先です。
オープニングスタッフ募集情報の集め方
オープニングスタッフの求人は新聞の折り込みや口コミでの募集が多いため、常に確認していないと就職することが難しいでしょう。また、求人自体を出さない所もあるため情報が入ってこないことがあります。
オープニングスタッフを目指す方は常にアンテナを立てて多方面から情報収集をすることが大切です。
介護福祉士資格のメリット5 訪問介護の責任者になれる
介護福祉士の魅力の一つとして訪問介護の責任者になれることがあります。
介護福祉士を取って訪問介護の経営者を目指すという選択肢です。
実際に事業を立ち上げるためには勉強も必要ですが、経営に興味のある方は介護福祉士を取ることでいかせるためぜひおすすめです。
私の周りでも友達と訪問介護を立ち上げたり夫婦で立ち上げている方もいます。
また、社会人の中には養成校を卒業してすぐ訪問介護を立ち上げてしまう方までいます。
訪問介護は事業が安定するまでは大変ですが、利用者さえ確保できれば介護スタッフよりも確実に給料は上がります。
既婚男性や経営を目指す方は手軽に始められるため、とても良い方法です。
介護福祉士資格のメリット6 介護資格スクールの講師になれる
介護福祉士を持っていると介護講師になることができます。
実務経験は5年以上が理想ですが、3年以上あれば誰でもなれるため介護福祉士さえ持っていれば問題ありません。
介護スクールの講師であれば特に研修を受ける必要もないため、やる気さえあれば誰にでもできます。
ですが、介護スクールはある程度経験がないと非常勤の募集しかしていないため副職として始めることがおすすめです。
非常勤であれば未経験でも簡単になることができるでしょう。時給も平均1500円なので高時給が得られます。
また、介護教員講習を修了することで介護専門学校の専任教員にもなれます。専任教員は正社員として働くため介護講師と違い安定して働くことができるでしょう。
給料も平均25万円支給されるうえ、休日もカレンダー通りなので安定した仕事ができます。
講師業は自分の経験をいかせるやりがいのある仕事なのでぜひ興味のある方は目指してみて下さい。
介護福祉士資格のメリット7 主任候補として働ける
介護福祉士は高い専門知識、技術を持つ資格であるため、主任候補として就職することもできます。
介護現場で主任になるためにはある程度の職務経験やスタッフへの信頼なども必要なため誰もがなれるわけではありません。
ですが、介護福祉士を持つことで憧れの主任の仕事ができるため職務経験を積むことなく簡単に実現できます。
特に異業種で管理職をされていた方や主任になって介護サービスをまとめていきたい方へはぜひおすすめしたい仕事です。
給料も平均20万円支給されるため、普通に介護スタッフとして就職するよりも高給料が得られるでしょう。
介護主任になりたい方、将来目指としている方はぜひ手っ取り早く主任候補として働いてみてはいかがでしょうか?
まとめ
介護福祉士が資格を活かして働くためには「良い求人を探すこと」が大切です。
派遣会社に登録をして登録先の介護サービスから求人を探すのもブラック施設に就職しないことにつながります。
また、介護経験を活かし主力となって働きたい方はオープニングスタッフがおすすめです。
オープニングスタッフは上司や先輩がいないため、人間関係のストレスを少なくして働くことができます。
介護福祉士を持っていれば即戦力になるためオープニングスタッフの採用はかなり期待できるでしょう。
ですが、オープニングスタッフの募集情報は直接足を運ばないと入手するのが難しいため、介護求人情報サイトを利用して探すことがおすすめです。
また、介護福祉士の資格をいかして関連職種に就職することもできます。
訪問介護を経営したり介護講師や主任候補など、介護福祉士を持っていると高い専門性を幅広くいかすことができるのです。
介護福祉士は好条件の就職が得られるだけでなくその資格を使いいくらでもキャリアアップすることができます。
決して持って損のない資格です。
私が介護講師になれたのも、今こうやって記事を書いているのも介護福祉士の資格があったからできたことです。
介護福祉士を持っていなければ自分の能力に自信が付かなかったため何もできなかったと思います。
それだけ介護福祉士資格の存在は大きなものです。人ひとりの人生までも変えてしまいます。
自分の将来のため、そして未来の介護業界のためにもぜひ介護福祉士の資格を取り、幅広く活躍していきましょう。
おすすめなのは最初に正社員就職をした職場で3年実務経験を積んで介護福祉士を受験することです。
介護福祉士は国家資格ですが合格率が60%なため勉強さえすれば必ず合格できます。
介護福祉士さえ取得すれば将来正社員就職に絶対困ることはありません。
少しでもスキルアップや正社員就職を考えている方は最初に就職した介護サービスで正社員として働きながら介護福祉士を目指しましょう。
キャリアアップするなら認定介護福祉士を取ろう
冒頭で介護スタッフは質が問われてきていることを話しましたが、質の向上に向けて既に動きは出ています。
介護資格は今後段位制度となることが決定しています。
段位制度の基準は介護福祉士です。
つまり、はっきり言ってしまうと今後介護業界で活躍していくには「初任者研修では通用しない」わけです。
段位制度は介護福祉士をベースに「介護福祉士初任者研修」、「認定介護福祉士」といった資格が設けられています。
まだ正式に発足された資格ではありませんが申請段階を経ているため将来的に必ず施行されます。
段位制度で一番高位な資格は認定介護福祉士です。
認定介護福祉士は現在試験的に研修が行われているためはっきりとした規約がありません。
ですが、介護現場のリーダー的立場になるため給料が上がることだけは確定しています。
将来スキルアップしたい方や給料を上げたい方はぜひ認定介護福祉士を目指してみてはいかがでしょうか?
将来は介護福祉士資格が基礎資格になります。10年以上、リーダークラスの介護福祉士に月8万円給料を上げるという加算も、2019年10月からはじまります。
介護スタッフの質は超高齢社会の影響で年々問われています。
そのため、初任者研修だけでは将来的に正社員就職やキャリアアップをしていくことが難しくなるでしょう。
生涯介護パートで働いていく方は別ですが、少しでも正社員やキャリアアップをしたい方は実務経験を積んで介護福祉士を目指すことがおすすめです。
さらに介護業界は今後段位制度となるため、スキルを磨きキャリアを上げたい方は将来認定介護福祉士を目指しましょう。
これから介護就職を考える方へ
初任者研修だけでは上手くキャリアが行き詰まります。介護福祉士を取ると上記の7つのメリットを受け続ける事ができます。
給料アップと信用アップ。介護福祉士になるまで、頑張っていくのがいいですね。