介護士を辞めて病院や老人ホームで事務をやりたい! 生活相談員 社会福祉士の給料はいくら?
介護士を辞めたい!肉体労働ではなく、病院や老人ホームの事務所で安定して働きたい。
過酷な労働、厳しい人間関係の職場が多い介護士よりも、涼しい事務所でニコニコと対応できる生活相談員、社会福祉士として働きたいという人は多いです。
病院や老人ホームの事務所で働く人の事を生活相談員、ソーシャルワーカーと言います。
社会福祉士資格があると、就職しやすくなります。
もちろん、社会福祉士の資格なしでも、無資格でも事務員になる事はできます。
目次
社会福祉士
社会福祉士は生活相談員、ソーシャルワーカーと呼ばれます。
仕事内容は、老人ホーム、病院などの受付、事務所で勤務が多く、老人ホームの入所、退所の事務仕事です。
特別養護老人ホーム
知的障害者施設
福祉事務所
病院などの医療機関
が、主な勤務先です。
給料は年収400万円〜440万円位までと幅があります。
介護施設で介護士として入り、資格取得後に介護士を辞めて、同じ施設で生活相談員として働くケースが多いです。
社会福祉士の給料
年収400万以上の人が43.4%
社会福祉法人で働く福祉士の給料は、国家公務員の給料に準じているところが多いです。
社会福祉士の仕事内容
相談援助が主な仕事内容です。どういう相談に乗るかというと、経済的に困難な状況にある人に生活保護を勧めたり、家庭内の問題…たとえばドメスティックバイオレンス、虐待などの問題がある人に、新たな生活を送る為の情報を提供したり、生活が困難になってきているご老人に福祉関係の施設やサービスを紹介したり、という事が仕事内容です。
法的にはどういう仕事内容とされているの?
社会福祉士及び介護福祉士法によって、社会福祉士は定義されています。
社会福祉士の定義について、社会福祉士及び介護福祉士法第2条から抜粋します。
「社会福祉士」とは、社会福祉士の名称を用いて、専門的知識及び技術をもって、身体上若しくは精神上の障害があること又は環境上の理由により日常生活を営むのに支障がある者の福祉に関する相談に応じ、助言、指導、福祉サービスを提供する者又は医師その他の保健医療サービスを提供する者その他の関係者との連絡及び調整その他の援助を行うことを業とする者をいう。
(「社会福祉士及び介護福祉士法第2条」より抜粋)
どういう人が社会福祉士に向いているの?
人の相談に乗るのが上手い人、冷静に判断できる人が向いています。
社会福祉士は様々な状況の人と接する事になります。
高齢者、障害者、児童、経済的困窮者など、たくさん問題がある人はいます。そういう普通に生活する事が難かしい人の助けになるのが仕事です。
社会福祉士は、相談援助について一定レベル以上の専門能力を持つという事になります。
社会福祉士資格をを取るには?
福祉系の資格の中では結構難易度が高い資格です。
4年制大学卒業程度の専門知識と技術を求められます。
ただ、既に大学を卒業している人は、もう一度大学に編入という形で2年で取るコースもあります。
精神保健福祉士とあわせて同時に受験しやすい
試験科目が精神保健福祉士と被っている為、同時に受験し易くなっています。
社会福祉士になったらどういう職場で働けるの?
地域包括支援センター、特別養護老人ホーム、デイサービスセンターでの生活相談員もそうです。
病院での医療ソーシャルワーカーも社会福祉士が担います。公務員職もなれます。
地方自治体職員たとえば、社会福祉事務所等でも活躍する場所があります。
認定社会福祉士とは
社会福祉士の上級資格です。
社会福祉士の仕事を相談援助実務経験5年以上積んでから取れる資格です。第三者機関の認定社会福祉士認証・認定機構の認定が必要になります。
また、認定されるジャンルというものがあり、認定上級社会福祉士になるには、高齢施設と、障害施設に分かれていて、高齢なら高齢の施設で2年以上、障害なら障害の施設で2年以上働いている必要があります。
高齢者の対応にも、介護にも深い知識が必要とされ、実際の相談業務で他の人を率先する位の実務力、知識力が求められます。
認定社会福祉士になるためには当然、ベースとなる社会福祉土資格が必要です。
認定社会福祉士になるためには、他にも定められた経験項目で、個別レベル、地域レベル、組織レベル、の中から1つ以上実績がいります。
ソーシャルワーカーという働き方
ソーシャルワークとは
相談援助をする人の事をソーシャルワーカーと呼びます。
これも福祉の仕事の1種です。直接何でもやる介護士と違って、ソーシャルワーカーは相談援助が主な業務です。
職業で分けていくと、福祉は2つあります。相談援助系と介護系です。
相談系の業務は、困っているが、どういう風に問題を解決すればいいかわからない方の相談にのって、上手く社会保障制度(一例を挙げるなら生活保護を必要な人に紹介したりする事です。)
ソーシャルワーカーは正義の味方みたい
相談対象者の問題を聞き出して、問題解決の為に一緒に考えてあげる仕事です。かっこいいですね!
たとえば、金銭的に困窮している場合、市役所がやっている緊急貸付金制度がありますよ!とか、そういう知識に基づいて社会保障制度、サービスを紹介したりします。
他にもあるソーシャルワーカーの仕事
アルコール依存症になっている人にアルコール依存問題に取り組む団体への参加を促したり、もちろん、介護が必要な人に、介護保険制度を紹介して介護施設に入れるようにする事も仕事の一部です。
ソーシャルワーカーの種類
医療系のメディカル・ソーシャルワーカー、学校系のスクール・ソーシャルワーカーという風に、ジャンルによって名称も違ってきます。
相談援助自体ををソーシャルワーク、援助をする人のことをソーシャルワーカーといいます。
ソーシャルワーカーの必要知識
ソーシャルワーカーはまず、紹介先をたくさん知っていて、どういう時にどういう制度が使えるのかを知っている事がまず大切です。
他にも、たくさん知ってるだけではなく、この人にはコレ!っていう判断力も必要になります。
また、困っている人の為の状況を、紹介先の人に説明し、対応をお願いする為の説明力も必要です。
ソーシャルワーカーは、窮地にいる人の周りの環境を変えてあげるのも仕事
自分自身が問題のある状況にいても、本当に自分が困った状況にいるのかを認識する事は困難です。
その人自身で解決できない場合もあります。
そういう時にソーシャルワーカーの出番です。
たとえば、よく徘徊に出てしまう老人に対して、その人だけではなく、近所の人を回って、あの人は徘徊癖があるご老人ですから、気にかけてやっていただけないでしょうか、と周りの人の協力をあおぐとか、介護保険制度自体を知らずにお金を受け取ってなかったのなら、その制度の存在自体を教えてあげて、ディサービスに行けるようにしてあげたりするのが仕事です。
ソーシャルワーカーになるには?
実はソーシャルワーカーには資格は特にありません。厳密に言えば、無資格でもソーシャルワーカーとして働けるのですが、ソーシャルワーカーとして働くには、社会福祉主事任用資格か社会福祉士国家資格が必要です。
社会福祉主事任用資格
社会福祉主事任用資格は、短大や大学で指定された3科目を受けると取れます。
社会福祉士国家資格
社会福祉士国家資格は、指定大学の通信課程を受けて、試験に合格するとなれます。
国家試験(毎年1月にある)を受験し、合格(3月31日)、で登録となります。
大学の社会福祉系の学部を出るか、合格率の高い試験に受かる事でなる事ができます。
求められるスクールソーシャルワーカー
介護系とは少し話が逸れますが、日本政府は、2020年までにスクールソーシャルワーカーの人員を1万人まで増す事を検討しています。
あまり安定した職ではありませんが、社会貢献という意味ではやりがいの見出せる仕事です。
あまり金銭的な見返りを求めない仕事、ボランティアとして考えられる方は、社会福祉士、ソーシャルワーカーの事をもっと調べてみるといいかもしれませんね。