現役介護派遣勤務者が語る!派遣として介護をする良し悪し
この記事は介護派遣勤務者に答えてもらった実録インタビューです
私の施設に来ている、派遣社員の介護士が語ってくれました。
実際に思う「派遣としてのメリット」です。
介護主任という立場である私に、都合の良い事ばかりではないお話をしてくれました。
少しご紹介します。
派遣介護士Fさん38歳女性の場合(ホームヘルパー2級取得者)
Fさんはヘルパー全盛期と言われた、いわゆる流行っていた頃に取得した人です。
結婚して、育児の合間にヘルパーを取得し、資格は眠っていた状態でした。
子供が小学校に上がるのと同時に、派遣社員として時給で来てくれ始めました。
Fさんが語る派遣介護士のメリット
資格も休眠状態であったため、一番不安だったのは「未経験」という事でした。
派遣会社に登録する場合、確かに「経験者優遇」というスタイルは変わりません。
しかし、経験者かどうかを「含めて総合的に」、判断してくれるのが派遣会社です。
施設に直接面接に来るより、経験者でない事はスムーズに通過出来ると言います。
その後、私がいる施設に派遣担当者が紹介に来て、私が選定します。
この時担当者は、「経験は無いけど、介護向きで人柄が良い」としっかり推してきました。
未経験者ではありましたが、採用となりました。
介護の経験が無い事をカバー出来る、働く側にメリットとなる面接の進め方だったそうです。
派遣介護士Sさん44歳女性の場合(介護福祉士取得者)
介護自体の経験も7年あるSさん、ご主人の転勤に合わせて派遣社員として来てくれています。
この方は月給制の派遣さんで、賞与もあるそうです。
転勤族であるご主人に合わせ、合間で経験を積みながら介護の職歴も色々ありました。
派遣介護士Sさんが語る!派遣介護士のメリット
なんと言っても、いずれやってくる転勤という二文字が、常に自分の仕事にも関わってきます。
介護の世界で辞めるというのは、通常の手順であればそう簡単な話でもないのです。
後任が来ないとシフトが回らない、そんな事をSさんは経験の中で知る事になりました。
介護福祉士を取得しているのですから、施設ではフルで働くポジションでもあります。
夜勤しかり、時には新人の育成なんかも担当します。
短かった施設は、ご主人が1年半で転勤となった事もあるそうです。
介護はしていきたい、資格も活かしたい、でも転勤でいつ離れる事になるか分からない。
そんな気持ちと、やはり介護の現状を知って、派遣会社に登録してウチに来てくれています。
派遣会社は、私の施設に参入している「一枠」を逃したくない訳ですから、Sさんの後もしっかり人を紹介してくれます。
こういった部分は施設側も安心といえ、Sさんも辞める時に極力迷惑をかけずに済みます。
働き方の一つとして、派遣介護士を考えるのは得策
派遣社員と聞くと、まず頭に浮かぶのは「いつでも切られるおそれのある人員」、という事です。
賞与がないうえに、過重労働、ブラックな使われかた、色々悪いイメージが先行しませんか?
偶然ですが、私の施設では派遣社員さんが3名います。
そしてそれぞれが、「自分の働き方として」派遣社員を選択しています。
確かに一般企業などでは、経営状態によって派遣社員を削減の対象として、都合よく扱うところもあります。
しかし、働き方の選択肢が増えるのであれば、それは働き手にとってはメリットでもあります。
デメリットを見る時、「正社員との比較」だけではなく、派遣としてのメリットを見る必要があります。
実際に派遣社員として働くのは、色々なウワサも聞きます。
その内容について、常に先行するのは「悪い噂」なのです。
当然ですが、派遣会社も利益を出さなくてはいけない訳で、そのためにやる事があります。
それは「派遣先を見つけ、働き手と繋げる」事なのです。
そこを上手く活用すれば、未経験でも、短期であっても働き口を見つける事が出来ます。
直接雇用となると、原則「働き手の都合は関知しない」ものです。
派遣会社はそこを上手くすり合わせ、施設と働き手をマッチングさせてくれます。
正社員と比較するのではなく、派遣としてのメリットをしっかり見据えて、選択肢の一つとする事で、結果的に仕事を見つける事にもなります。