介護施設の介護以外の仕事とは?
介護施設は残業代という概念がありません。
何故なら介護施設は交代勤務で動いているため、残業は「ないだろう」という考え方だからです。
ですが実際は介護以外の仕事が色々とあるようです。
ちょっとだけお教えします。
介護のお仕事の残業の実態とお給料
直接介護する業務が交代勤務で構成されているとは言うものの、時間が来て交代要員が居たら即帰るという事は出来ません。
機械相手ではありませんから、不測の事態もありえます。
では伴って「残業代」が気になるところです。
残業代が出る施設と出ない施設がある
実際支払われているかは、「運営側の意向」に全てかかってきます。
定例の会議であったりすると、会議時間を1時間として残業代が加算されますが、果たして会議自体が時間内で終わるか疑問です。
この会議では主に利用者の事が話し合われ、他にイベントや行事等もろもろあります。
経験上、この会議が1時間で終わったことはありません。
施設側が定めた残業ですら、満額は支払われないのが現状です。
介護施設だけではなく国が払う介護に対するお金も不足がちな現在、やはりそのしわ寄せは現場に来ていると言えます。
現場が持ちこたえなくては次は入所している高齢者に!?しわ寄せが来るかもしれません。
残業代が満足に支払われないとは言え、施設では介護以外の仕事も沢山あります。
次はその雑務?とも取れるかもしれない仕事をご紹介しましょう。
介護のお仕事にはこんな仕事もある!新聞(広報)作り
介護施設は言わば幼稚園や保育園とも似た部分があります。その一つが「新聞作り」になります。
施設内における行事や様子を、入所・利用者の家族や近隣の地域へ向けて発信します。
広報にあたる機関誌を園内のスタッフで手作りしているところも多くあります。
言ってみれば取材から編集まで、時間外で行います。
事務の仕事と思われがちで、実際は外部業者に依頼しているように言われますが、こういった仕事もあります。
昔に比べ個人情報である写真を取り扱ったりする事から、少し難しくなってきました。
介護のお仕事にはこんな仕事もある!月例会議
これはどんな職場でも行われますが、施設によっては「ケース会議(利用者の状態を話し合い、今後の対応を検討する)」と呼ばれたりします。
毎月一回以上実施する必要があり、貴重な情報共有の場となっています。
交代勤務が設定されている職場では、やはり細かい部分の情報が漏れたり周知出来にくい場合があります。
そのため、こういった会議を通して全員が顔を突き合わす必要が出てくるのです。
特に人の命を預かっている仕事では、この会議が非常に重要な役割を持っています。
季節毎のイベントであったり、利用者の情報以外の協議も行われるため、とても多くの時間を要します。
普段は何気なく介護している職員でも、こういった場での協議は熱くするものがあったりして、時間は長くなりがちです。
概ね1時間と設定はされていますが、とても毎回時間が足りず、それを無理やり締めようとする上の人間と溝が深くなる?なんて事もしばしばです。
介護のお仕事にはこんな仕事もある!イベント準備
これが実は大きな負担であるとも言われる、イベント準備と呼ばれるものです。
最近は老人ホームなどの施設でも「季節を感じるイベント」が多くあったりします。
人間らしく生きていくためには季節を感じる事も当たり前であり、施設の質を高める意味でも多く実施されています。
イベントを年間通して考えると結構たくさんあります。
正月のから年末のそば打ちまで、実に豊富にイベントを開催します。
入所者がこれを望んでいるか?は別にして、施設としてマンネリ化しないために思案しています。
この準備が非常に大変な場合があるのです。
これも基本は時間外となってきます。
本業の介護が終了後に準備して、また次の日のシフトに備える訳です。
イベントの時期は疲れもそこそこに仕事に向かわなければなりません。
介護のお仕事にはこんな仕事もある!介護記録
介護業界では今この「記録」が問題になっています。
というのも、施設単位で違ってきますが「記録にかかる時間」が勤務に入っていないところもあります。
介護は目に見えない部分の多い仕事ですから、記録を残さなくては「仕事の証拠が無い」という事になります。
そのため仕事として記録をする必要があるのですが、実際の介護をする時間がかかってしまい記録は後回しになってしまうのです。
「介護の一部」とまで言える記録作業ですが、これを残業としてもサービス残業になる施設も多いのが現状です。
記録無くして介護なしとも言われますが、絶対的に必要と思われる仕事を認めてもらえないのは辛い立場でもあります。
必ずどこの施設でもそうだとは言えませんが、介護業界では「残業を申請しづらい」雰囲気が否めません。
正当な仕事をしており、またその仕事が施設にとって必要な事も間違いないのですが、現場以外の人間が理解していないのも事実です。
ただでさえヒマのない介護の現場ですし、働き手も少なくなっていく一方です。
ですが与えられる仕事は逆に増えるばかりで、ますます介護の質にも影響が及びそうな未来しか見えません。
いづれにせよ、残業はある!と考えた方が自然です
介護自体をしっかりと腰を据えてやっていくためにも、やはり「仕事のすみ分け」を測らなくては本末転倒となりそうです。
今から未経験でやる方は、ある程度の残業は覚悟の上で入られるか、もしくは、あらかじめ残業がない施設(もしくは残業代がキッチリ出る施設)を介護系人材会社を使って、情報を得てから入るっていう自衛していかれるのがいいですね。