現役介護士に聞いてみました。腰が痛くなった場合の対処法!
介護職は腰痛になりやすいと言われます。
介護で働きたいけど、腰痛が心配…という方、たくさんいらっしゃると思います。
私も昔、ギックリ腰をやった事があるので介護の仕事をはじめる前、すぐに腰が痛くなって辞めるんじゃないか、って不安でした。
どうして介護をすると腰痛になるのか?
自分より重い介助者を介助する時、まったく立ち上がる気がない方を起こす時…、腰を痛める機会が盛りだくさんなのが介護の現場です。
介護をやると腰痛になるって本当?
実際にどれくらいの人が介護で腰痛になっているのかを示すデータがあります。
図のうち、保健衛生業というのが介護の仕事なのですが、腰痛発生割合が24%という事で、全業種中1位です。
右の方のグラフで腰痛の発生件数、割合でみても、毎年安定して介護で腰痛になっている人が多く、高い割合で推移している事がわかります。
目次
女性は離床、臥床時に、男性にお願いする事もできます
離床…というのは、ベットから起こす作業です。
臥床…というのはベットにご老人の方に寝ていただく作業です。
主に、車いすからベットに寝かしたり、ベットから起こして、車いすに乗せるまでを臥床、離床といいます。
この作業をやる時に腰に負担がかかったりします。
まだ、今から移乗するんだ、とか、これから行う動作がわかる方ならいいんですが、介護度が高い高齢者になってくるとそういうのがわからなくなっている方もいらっしゃいます。
そうなると、ある程度は力が必要になるシーンも出てきます。(本当はお声がけや、目線を合わせて、できる限り力を使わないで介助するのがいいのですが)
当然、ご老人の方の中には、介護者よりも体が大きい方もいらっしゃいます。そういう場合にはより腰に負担がかかります。
女性の場合、これは無理だな…っていう時や、今日は腰痛気味だからこの作業はつらいな…っていう時は男性介護士に代わってやってもらうっていう事を推奨している職場も多いです。
これから介護をはじめる女性の方は、
この辺りに配慮してもらえる職場かどうかも入る前に聞いてみるといいですね。
大体、大規模な施設程、そういう協力システムがちゃんと機能している事が多いです。反対に小規模、少人数な介護施設ですと、変わってもらう…とか言ってる前に目の前の人を介助しないといけないので、変わってもらうのが難かしい事が多いです。
ちなみに、介護施設を選ぶ場合は、業界に詳しい介護士の人材紹介会社に聞いてみられるのがベストです。私も就職前に事情を聴くのに使いました。
介護の仕事の探し方
腰に負担がかからない介護技術
一般的には知られていませんが、ボディメカニクスの知識で持って、負担がかからないように介護の仕事をする事は可能です。
私自身、介護の仕事をはじめてから半年経った位で、腰が痛くなりました。
ですが、腰を曲げてかがまずに、ちゃんと一回一回しゃがんで動作をする、という事に気をつけて仕事をするようにすると腰痛にならずに仕事ができるようになりました。
腰が痛くなった場合の対処法!現役介護士に聞いてみました
私の職場で、他の介護士に
「腰痛くならないですか?腰痛くなったら何してますか?」
っと、一人ひとり聞いてみました。
返ってきた答えは、ヨガに通う、自分でジムに行ってストレッチをしている、とか、勤務中はコルセットをするようにしている、という答えが返ってきました。
腰痛ってそもそも何なの?
腰痛っていうのは、腰部周りの痛みです。疾患や病気の名前ではないです。
腰痛は誰もが一回はなるっていっても過言ではないような痛みです。
ちなみに腰痛の原因は特定できず。ほとんどの腰痛は自己回復していくもの
病院外来に来る人の腰痛のうち85%から90%は原因の特定できない非特異的腰痛です。
腰痛の原因と対策
利用者を頻繁に抱きかかえたり、重量物を頻繁に持ち上げるたり、といった、人の抱き上げをすると腰痛の原因になります。
利用者の抱きかかえなどは複数の介護者で対応したり、リフトなどの福祉機器を利用するというのもいい対策です。
上記のような介護の器具を使うっていうのも腰痛対策になります。
導入されてない介護現場の方は上司に打診してみてもいいですね。
結局、一番の腰痛対策の方法は自分で気をつけていく事
仕事が終わったら家で横になって腰を休める等、自衛していくのも大事です。
介護ロボットが腰痛になりそうな仕事を代わってくれる?
介護ロボットの導入に反対する人はわずか3%しかいません。
今の技術では全部を介護ロボットに任せるという事はできませんが、いずれ全自動介護施設のようなものができてくるかもしれません。
人間の介護は確かに理想的、人間的ですが、介護に関しては、めちゃくちゃ介護者に負担がかかります(今実際に介護やっててそう思います。)
この写真のように、体を持ち上げるリフトでも、介護の施設長は人間がやった方が介護される方からしたらうれしいとか、介護やっている人の事を消耗品だとして考えてない事を言ったりします。
結局、介護施設を変えるには、介護施設の中で意見できる位の地位まで昇らなければならないです。
事故が怖いので、介護施設ではこういう新しいシステムの導入には積極的でないところが多いと思います。
現状、腰痛対策は自分でしていくしかないですね。