訪問介護とデイサービスの面接官が語る!向く人と向かない人
在宅介護のうち、訪問介護とデイサービス両方の面接を担当しましたが、応募者は訪問介護よりもデイサービスの方が多かったです。
単独業務の訪問介護よりも数人業務のデイサービスは介護初心者にとって入りやすい印象があるようです。
面接時、重視される三つのポイント
介護職の大変さが広まった現在は、ほとんどの事業所が人手不足
喉から手が出るほど人手が欲しい、どんな人でも即採用!というところもありますが
私の経験上、そのような事業所は人間関係劣悪なケースが多々ありました
面接は大抵、事業所のトップと管理者が担当すると思います
あくまで私の視点ですが
・身体的に介護業務が可能か
・家庭や環境面で就業に支障はないか
・できる限り割り振られたシフトで勤務できるか
この三点は必ず確認しました
その他
労務に関すること、報酬やステップアップによる報酬アップなどを伝え、応募者の希望に沿っているかを確認し承諾していただき、選考に入ります
家庭の事情や、身体面での不安はできるだけ包み隠さず
その上で、ここまでなら出来る・これ以上は無理だと率直に伝えることをお薦めします
面接時私は、応募者が発する言葉の端々に注目していました。
本心は目には見えませんが、思わぬところで解ってしまいます。
訪問介護、デイサービスの場合 30代の面接は非常に少なかった
「介護では食えない」
こんな印象が蔓延している現在
30代の応募者はなかなか見られませんでした
やはり、これから結婚や子供の教育などでお金が必要な世代だからでしょうか?
しかし経験を積み知識を吸収した先、管理業務に就いてもらいたいと考える事業所も少なくはありません。
「空回りじゃないやる気」と「学び、向上する意欲」をアピールできればよい方向に向かうと思います。
パートさんを採用すると人件費削減になる
介護事業所運営には直接的な介護業務の他に
書類作成や関係機関とのやりとりがあり何人かの正社員は必要ですが、人員を全て正社員で賄うと人件費が膨大になり、運営がたち行かなくなります。
そういった意味で必要な時に、必要なだけ働いてくれるパートさんはとても助かる存在です。
よほどのことがない限り、パートの応募で不採用になることはないと思いますが。
見るからに
・責任感がなさそう
・体調面に不安を感じる
他に
・不用意な発言(介護に対しての偏った発言など)
以上のことがなければほぼ採用となるかと思います。
介護求人をハローワークに出さない事業所
私の居住地のハローワークの求人一覧には個人経営の事業所ばかりです。
大手はたまに出るくらいですが、では大手は人手が足りているんでしょうか?
答えは「NO」です。
介護業界は全体的に人手が足りていません。
最近、大手介護事業所はハローワークではなく、求人サイトでの募集が多くなっています
以前勤務していた大手事業所の課長はその理由を「ハローワークへ求人募集の掲載を続けていたら、評判が落ちるから」と言っていましたが、本当の理由は定かではありません
しかし新規立ち上げでもなく、いつも大々的に募集をしている事業所はそれなりの理由があるのかも知れないな…とは思います
介護にも向き不向きアリ
資格を取り、意気込んで仕事を探す方
資格も取ったし、どんなものかやってみようかなとお試しで仕事を探す方
介護求職をされている方は大まかに分けると、この2つに分類されるのではないでしょうか?
どちらのタイプも採用経験がありますが、向き不向きは半々でした。
向かないケースの例ですが、意欲的ではあっても、講義で習ったことからいつまでも離れられない方でした。男性に多いタイプですね。
介護は人相手。人は十人十色です。
講義は一般論なので、現場に出たときにはそれを応用する能力が必要になります。
「学校で習ったことと違う」と先輩介護員のアドバイスが聞けない時点で成長は望めないか、成長を見るまでかなりの時間を要するでしょう。結局この方は意見を聞けない事よりも、収入面の理由で退職されましたが。
資格を取り、お試しで応募した方は入浴介助業務をお願いするとしばらくして身体の不調を訴えたため、デイホール内で利用者とのコミニュケーションをお願いしたところ、所在なげな様子、三日後、たまになら入浴介助でも大丈夫ですと言いました。
それから間もなく
「自分には介護は向かない」と言い、腰椎の持病悪化を理由に退職しました。業務に支障がある身体状態ではないことは面接時に確認済みでしたが。
私が考える介護職への向き不向きの判断ポイントとは
「思考の柔軟性」
「素直さ」
なによりも「人の笑顔を見るのが好きかどうか」でしょうか