認知症対応型デイサービスで働くスキルを得れば一生喰っていける
介護の仕事で切っては語れない認知症介護
『5人に1人』。この数字を知っていますか?
厚生労働省が、発表した全国の認知症患者数がです。
2025年には700万人を超えると発表されました。
あと、10年もしないうちに、65歳以上の5人に1人が認知症になると予想されています。
求められる!認知症対応型デイサービス!
デイサービスは、介護業界の入り口のような存在です。
認知症の高齢者への対応が真っ先に求められるセクションのひとつです。
今回は、求められる!認知症対応型デイサービスをご紹介します。
認知症対応型デイサービスとは
介護サービスの形として自宅で過ごしながら介護のサービスを受けるというと「デイサービス」があります。
しかし この通常のデイサービスとこれからお話しする認知症デイサービスは違います。
簡単に説明すると、認知症対応型デイサービスは医師から認知症の診断がなければ、利用することのできないデイサービスです。
認知症対応型デイサービスの1日の利用定員数は、施設の大きさ、担当する介護士の数に関係なく施設全体で12名以下です。
通常のデイサービスは、利用者5人に対して職員1名の基準を満たせば施設全体で利用者は何人でもよいとされているのに対し専門性と手厚いケアを必要としているのがうかがえます。
通常のデイサービスより利用料は高めではありますが、利用者の人数も少ないのでアットホームな雰囲気を特徴とする認知症対応型デイサービスが多くみられます。
徘徊のスペシャリストが勢ぞろい
認知症対応型デイサービスは、必ず徘徊の対応が必要です。
デイサービスを提供する施設から外にでるドアを施錠できるようになっているところがほとんどです。
あなたが未経験者であれば「徘徊の対応なんて私にできるかな?」と不安になる方が多いでしょう。
でも、大丈夫です。
皆様の先輩となるデイサービススタッフは、ご利用者さんを上手く誘導し、落ち着かせその場で最適な判断をして毎日対応しています。
一緒になって話をしながら歩いたり、座って相談に乗ったり、時には気配を消しながら見守ることもあります。
「ついてくるな!」とご利用者様に言われても、転倒されたり怪我防止のためには常にそっと見ていなくてはなりません。
認知症デイサービスは、徘徊のスペャリストの集団です。
徘徊をただの徘徊と捉えるスタッフは、少ないでしょう。
徘徊するご利用者さんは、ただぐるぐる歩き回っているわけではありません。
何かを探していたり、どこかに帰りたがったり理由様々です。
徘徊エピソード「帰らなくちゃ」
実際に、認知症対応型デイサービスに通っていた80代の女性は、昼食後にいつも「帰りたい」と徘徊が始まります。
何を聞いても「帰りたい」としか言わず徘徊をされる方がいました。
スタッフが、毎日徘徊に付き添い話を聞いていると、「実は、家は貧乏でお金がない。娘が、お昼を食べたか心配」と話しました。
・「自分の家が貧乏だ」ということを隠したかった彼女の気持ち
・徘徊は、娘さんを思う気持ち
この二つがわかりました。
徘徊に付き添うことで、原因の解明、信頼関係を築く、そしてその最適な対処の方法を知ることができます。
この女性の方は、娘さんはちゃんとご飯を食べていると伝えると徘徊は落ち着きました。
認知症デイサービスは、ご利用者産の口にできない・しないもどかしさや不安に付添うう対応力が身につく場所でもあります。
無資格未経験でも活躍しやすい
「通常のデイサービスも知らないのに無資格未経験で認知症デイサービスなんて無理」
そんなことを思う方もいるでしょう。
入所(特別養護老人ホームやショートステイなど)を経験したベテランスタッフでもデイサービスを躊躇する方は多くいます。
デイサービスは、肉体的に入所に比べて楽といわれます。
確かに、寝たきりの方より自宅で生活を継続していく方が利用することが多いです。
一方で認知症デイサービスは、サービスの質を大きく問われるセクションです。
他のセクションも同じ事ではありますが、入所施設と同じ建物内にあるデイサービスはまさに施設の顔です。
在宅介護(デイサービス)が難しくなってきたら、入所(グループホームや特別養護老人ホーム)へ移動するケースが多いのです、したがってデイサービスは施設側も将来の入所へと繋げる入口として力を入れたいところです。
その意味でもその役割は大きいといえます。高齢者を知ることは介護士として大切なことです。
時間をかけて高齢者への接し方、ケアのあり方を知ることができるのが、認知症デイサービスなのです。
認知症対応型デイサービスで働くスキルを得れば一生喰っていける まとめ
今回ご紹介した、『求められる!認知症対応型デイサービス!』は、いかがでしたか?
ご利用者さんの心に寄り添うことは認知症デイサービスでは特に大切な能力です。
無資格未経験だからこそ、苦手意識なく、学ぶことができるのです。
実際に、無資格未経験でも活躍し、資格取得するスタッフはたくさんいます。
認知症への理解と対応には、一般的な推奨方法はあっても利用者にとって真に適切なケアの形は個々で違います。
認知症への対応は、介護士達の相手に心の扉を開いてもらい、その心の中の傷んだ部分を見つけて癒してあげる、いわば究極のコミュニケーション力ともいえる手腕が問われます。
介護の資格や経験も確かに力になりますが、何よりも相手の気持ちに寄り添う気持ちが最も大切ではないでしょうか。
無資格未経験であっても、認知症の高齢者の対応の経験をひとつひとつ積んでゆくことで これからの高齢化社会の中で真に求められる介護士へと成長してゆくことができるのではないでしょうか。