理学療法士資格ってどうやって取るの?理学療法士が解説!
理学療法士資格ってどうやって取るの?
まずは養成校に入学します
理学療法士になるためには、まず養成校に入ることが絶対条件です。
日本の制度ではこれ以外のルート(独学やリハビリ助手の経験を積むなど)はないので注意が必要です。
養成校は大学・短大・専門学校に分かれており、全国に計250校ほどあります。
近年は以前専門学校だった学校が大学に転換するなど、4年制の学校が増えていますが、短大や専門学校の一部では3年制の学校もあります。
カリキュラムは国で定められているため、単位数は3年間でも4年間でも変わりはありません。
学費のことを考えると3年制も選択肢の一つとなるかもしれません。
もちろん、4年かかる内容を3年間でやってしまおうというわけなのでかなりハードです。
夏休みがほとんどなかったり、週6日授業があるなんてこともあります。
入学までの流れは一般的な大学や専門学校と同様です。
夏のオープンキャンパスから始まり、AO入試、一般入試という流れが一般的です。試験には筆記試験だけでなく面接試験があることが多いです。
社会人から理学療法士になろうという人も多くいます。社会人枠を設けている学校もありますし、夜間部があり働きながら学ぶことができる学校もあります。自分の状況にあった学校を選びましょう。
理学療法士の学校生活はつらくも楽しい!
学校に入学後、手渡される教科書の量にびっくりするかもしれません。
教科書はどれも分厚くて内容もぎっしりです。
初めのうちは一般的な大学や専門学校と同じように教養科目や体育などもありますが、徐々に専門的な授業が増えていきます。
はじめは解剖学・生理学・病理学など、医学全般の基礎知識を学びます。理学療法士の仕事は特に筋肉に関わりが深いので、筋肉の名前やどこについているか、その働きなどを一生懸命記憶したりします。
また実技の授業が非常に重要で、学生同士で身体を使って関節がどこまで曲げ伸ばしできるかその角度を測ったり、筋力測定を行ったりします。
その他に神経の検査や整形外科の検査などたくさんの項目があります。
このような測定法や検査法を用いて、身体の状態を客観的に示すことを「評価」と呼びます。この評価する力を、授業を通して身につけていきます。
理学療法士の資格を取る為に!実習を乗り切ろう
学生生活の二年次から本格的に実習が始まります。
実習は「評価実習」「臨床実習」などと呼ばれます。期間や回数は学校によって異なりますが、トータルの実習期間は20週間ほどあります。
実習を通して学校で学んだ評価方法を、実際の患者さんを担当させていただいて実践します。
身体の状態を評価し、それに基づいてリハビリの計画を立て、計画に沿って必要なリハビリメニューを組むことが出来るようになることが実習の最終的な目標です。
担当の先生(バイザー)の指導を受けながら実習を進めていきます。実習は寝る時間がないほどに大変ですが、理学療法士になるためには欠かすことができません。
国家試験に合格すれば晴れて理学療法士に
全ての実習を乗り切れば、あとは国家試験に合格するのみです。
国家試験は毎年2月に行われます。
通っている養成校を卒業見込みであることが受験資格となります。
試験は年度によって難易度が若干違い、合格率にも差が出ていますが、80%以上の合格率のある試験です。
学校によっては卒業試験を行って、国家試験の合格が難しいレベルの学生を留年させるところもあります。
また就職の内定をもらっていても、国試に落ちてしまうと取り消しになってしまいます。
なんとしても一発合格できるようにがんばりましょう。
もし国家試験に落ちてしまった場合でも、受かるまで何回でも受験することができます。
これが理学療法士になるまでの流れとなります
学校生活は覚えることも多く、自分ひとりで行かなくてはならない実習もあって大変ですが、同級生と助け合いながら乗り切る3年間または4年間はかけがえのない時間となります。
得られる資格は一生ものですし、活躍の場がたくさんあります。興味のある方は、まずは学校見学に行ってみましょう!