介護職員実務者研修とは?介護講師が解説するよ!
介護資格は大きく分けて介護福祉士、介護職員初任者研修、介護職員実務者研修に分けられます。
正社員として長く働き続けるためには介護福祉士を取らないと将来的に厳しいでしょう。
その理由は、高齢者介護の需要が高いことから介護スタッフの「専門職の質」が求められるからです。
最近の介護求人を見ると介護福祉士が正社員の応募資格になっている所が多くなってきました。
近い将来介護福祉士を持っていないと正社員になれない時代もやって来るでしょう。
しかし、介護福祉士は未経験者でも3年以上の実務経験と実務者研修を受講することで働きながらでも十分に受験の準備をすることができます。
介護職員実務者研修は介護福祉士に必要な知識、技術を習得するため将来介護福祉士を目指す方は必ず修了しなければいけません。
そこで、今回はあなたも気になる実務者研修についてお話したいと思います。
ぜひこれから受講する際に役立てて下さい。
介護職員実務者研修は誰でも受講できる!
意外と知らない方も多いですが、実務者研修は初任者研修を持っていなくても受講することができます。
つまり、誰でも受講することができるのです。
介護経験も関係ないため無資格者でも取れる資格なのです。
実務者研修は介護福祉士の受験資格であるため、そんな簡単に受講できるはずがないと思いますが、資格の有無によって受講科目が違うため誰でも取ることができるのです。
実務者研修の受講期間は初任者研修を持っていても無資格でも「平均6カ月」ということは変わりません。ただ、初任者研修を持っていると免除科目があるため受講日数はいくらか少なくなります。
実務者研修の費用は平均12万円ですが、初任者研修を持っていると平均8万円で取得できます。
ですが、初任者研修の受講料も平均4万円であるため費用的にはどちらから受けても変わらないでしょう。
失業者の方は実務者研修の職業訓練を行っている地域もあります。受講料無料で受講することができるため、気になる方はお近くのハローワークにお問い合わせ下さい。
実務者研修は誰でも受講できるため、時間のある方は就職前に受講していただくと受験勉強に専念できます。
介護職員実務者研修は介護福祉士の受験資格に必要
介護福祉士を受験するためには3年の実務経験も必要ですが、実務者研修の資格も必要になります。
介護福祉士を受ける多くの受験者は介護スタッフとして働きながら実務者研修の資格を取ります。ですが、介護サービスは変則勤務の職場が多いため受講時間を確保するのも大変です。
人手が足りなければ夜勤日や夜勤明けに講習を受けることもあるでしょう。
また、筆記試験の勉強も行うことから実務者研修と同時進行で受験準備をする必要があります。
勤続3年で仕事に慣れていればいいですが、中には転職後でまだ仕事に慣れていない方もいるでしょう。
できる限り同じ職場で働いていた方が受験勉強もしやすいですが、向き不向きもあるためそういうわけにもいきません。
そのため、早く介護福祉士を取りたい方は就職前、就職後すぐに受講していただくことがおすすめです。
そうすれば就職した勢いもあるため取得に専念することもできるでしょう。
これから初任者研修を取る方は今のうちに少しがんばって実務者研修を取った方が将来につながります。先でもお話ししますが実務者研修を持っていれば介護福祉士を受験する時にわざわざ受講する必要もないのです。
実務者研修に興味のある方は忙しくない限り、ぜひ実務者研修を受講することがおすすめです!
実務者研修を受講すると痰の吸引ができる
痰の吸引行為はもともと医療行為なため看護スタッフが行う仕事です。
ですが、要介護高齢者の増加による介護サービスの拡大から対象者への迅速な対応や夜間に吸引を行う可能性も高まってきました。
その結果、医療行為ですが介護スタッフも痰の吸引を施行する必要性が出てきたのです。
そのため、実務者研修制度の開始に伴い修了時に痰の吸引行為が認められるようになりました。もちろん仕事として実際行うには実地講習も必要です。
実務者研修では医療的ケアという項目で主に50時間の講習や人形を使った実技演習が行われます。
これから介護福祉士を取得する方は実務者研修で必ず学ぶ内容になります。
もちろん私のような昔から介護福祉士を持つ人も50時間の講習と実技演習、そして実地研修を行わないと痰の吸引を施行できません。
痰の吸引は立派な医療行為なので講習時はしっかり学習し、本番で失敗しないようにすることが大切です。
実務者研修を先に受ければ初任者研修は不要
実務者研修は初任者研修の上級資格であるため、先に実務者研修の資格を取ってしまえば初任者研修を受講する必要がありません。
ただ、無資格者が実務者研修を受講すると全科目履修する必要があるため時間がかかります。実務者研修の受講期間は平均6カ月かかるため、受講する方は覚悟が必要でしょう。
また、前項でもお伝えしたように初任者研修だけだと介護福祉士を受験する際に実務者研修を受講する必要がありますが、最初から実務者研修を持っていればわざわざ実務者研修を取る必要がないため受験勉強に専念できます。
将来介護福祉士を目指す方は二度手間にならないためぜひ最初から実務者研修を取ることがおすすめです。
実務者研修を取ると職場から期待される
実務者研修は高度な介護知識、技術を持つ上級資格です。そのため、介護就職をする際も採用担当者から将来介護福祉士を取ることを期待されるため好印象が得られます。
実務者研修は初任者研修のように短期間で取れる資格ではないため、持っているだけで高い信頼が得られます。例え未経験者であっても将来が期待されるため採用に有利な状態になるでしょう。
好条件の介護求人やオープニングスタッフの介護求人でも実務者研修を持っていれば初任者研修の方より高い確率で採用されます。
それだけ期待の高い資格なのでこれから介護スタッフとして長く働く方はぜひ取得しましょう。持っているのと持っていないのではこれからの人生も大きく変わります。
介護職員初任者研修より介護職員実務者研修の方が就職に有利!
実務者研修は介護福祉士の受験資格にもなっているため、初任者研修よりも介護に関する専門的な知識、技術を学びます。
また、実務者研修は痰の吸引方法も学ぶため介護現場でも即戦力となるのです。
さらに、実務者研修を持っていることで「将来的に介護福祉士を取得するだろう」と採用者も判断するため期待を得ることもできます。
そのため、初任者研修よりも実務者研修を持っていた方が就職に有利なのです。
特にオープニングスタッフや給料の良い介護求人は介護福祉士や実務者研修を持っていた方が採用される可能性が高いでしょう。
すぐに介護福祉士を取らなくても実務者研修を持っていると条件の良い求人に就職しやすいため
長く介護スタッフを続ける方はぜひ取得しておくといいでしょう。
介護職員実務者研修とは?介護講師が解説するよ! まとめ
実務者研修は介護福祉士の質を高める目的から配置された資格です。
実務者研修を持っているだけでは介護福祉士は受験できなく、介護スタッフの実務経験が3年以上必要になります。
将来介護福祉士を取る方はいずれ取らなくてはいけない資格になるため、これから初任者研修の受講をお考えの方は実務者研修の受講をおすすめします。
初任者研修より実務者研修を持っていた方が希望に合った就職がしやすいため、介護福祉士を取る予定のない方も将来のためにぜひ取っておきましょう!