水商売から介護士に転職したシングルマザーの体験談
老健施設で介護士として働き、3年目を迎えました。30代前半のシングルマザーです。
かつての私と同じように、今水商売をしていて、介護士になろうか迷っている方や、子育て中で仕事を探している方に私が、介護士になったきっかけ、働いてきて良かったと思うこと、介護士辞めたいと思っこと、体験などを知って頂きたいと思います。
先がないという不安にかられながら水商売をする位なら介護士の方が絶対いいと思う!
女性の働きかたとして、安易に水商売や風俗などを選ばずに、介護士という選択肢があることを知ってもらいたいです。
私は自分が介護士として働くことは、全く考えていませんでした。
20代で3歳の息子を抱えて夫と離婚し、経済的に親の援助も受けられなかったため、生活の為すぐに水商売を始めました。
女性がすぐに始められる高収入の仕事=水商売か風俗、という先入観があったためです。
振り返れば、この時にもっと仕事について調べ、介護の仕事に出会っていたらなあと後悔します。
子供を保育園には預けられなかったため、夜だけ親に預けたり、友達に頼んでみてもらったり、それも無理な時は、無認可保育園に預けていました。
仕事柄、お酒を飲まない訳に行かず、迎えに行くときはいつも気が引けてしまい、罪悪感にかられましたし、無認可保育園に預けることはとても不安でした。
たまの休みも、昼間は疲れと眠気でプールや公園に連れて行ってあげることもできず、生活のために働いているとはいえ母親らしいことは出来ていなかったと思います。
そんな生活が1年半続きました。
同じ店で働いていた方が、介護の仕事に就いたと聞いたのはこの頃です。
子供が小学校に上がるときには、仕事を聞かれたときに、胸を張って答えられるようになりたいと思っていた私は、その方のお話を聴き、水商売を辞める決意をしました。
とはいえ、昼の仕事でまして介護などしたことが無い自分に務まるのか、ハードルが高いと感じていました。
水商売から介護士に転職する為に情報収集をしました
そんな時、ネットで介護士の仕事の内容を調べていきました。
そして、思い切って介護施設に面接に行きました。
面接担当者の方に、介護は未経験であること、シングルマザーであることなどの事情をお話しし、介護士としてのお給料や待遇、働けそうな施設の紹介の説明を受けました。
私は、勤務時間が短いと社会保険が受けられないものと思っていたのですが、所定の労働時間を満たせば、社会保険もカバーできることを知りました、また夜勤は手当が発生し、思っていたより給料が良いことに驚きました。
水商売では、健康保険や年金は完全に自己負担で、雇用保険なども入っていなかったので、手取り額は多少多くても出費がかなり多く、社会的には不安定だったのです。
面接時の服装、注意する事や、履歴書の書き方、なども担当者の方がサポートして下さり、比較的早く勤務先が決定しました。
自宅から通いやすく、未経験でも採用して下さった老健施設です。
月数回の夜勤は、計画的に勤務希望が出せるので、息子を母親に預けることもできるようになりました。
未経験のため、スキルが無く、最初は利用者様のおむつを替えたり、食事介助など業務全般に戸惑っていましたが、先輩方が丁寧に教えて下さり、徐々に慣れていきました。
認知症患者様に、理不尽なことで怒鳴りつけられたり、拒否されたりで、介護士を辞めたいと思った事もあります。
そんな時は、「認知症患者さんの特徴」や「対応」について、先輩が教えてくれて、次第に笑って受け止められるようになってきたと思います。
介護士として働いてきて良かったと思うことは、「仲間がいる」「子供に胸を張って職業が言える」「メリハリのある生活が出来る」ことだと思います。
チームで仕事をし、仕事場でも先輩や仲間たち、仕事や子育ての相談が出来ること、子供が小学校に上がるときに、介護士ですと胸を張って言えることは何よりうれしい事です。
介護士としてキャリアアップしていく充実感もあります。
夜勤があっても、夜勤明けで次の日は休みとなっているので、子供と昼間出かけたりできるようになり、メリハリのある生活を送れるようになりました。
最後に、かつての私と同じように水商売をしている境遇の方もそうでない方も、女性の働きかたに「介護士」という選択肢があることを知って欲しいと思います。
介護士と言っても、働く場所は老健施設、デイサービス、訪問介護、特別養護老人ホームなどいろいろあります。
夜勤有、無も選べるので、家事・子育てとの両立もしやすいです。