職歴１３年の介護士が語る！人の命の最終章に立ち会わせていただくこの仕事の大切さ

「４０代以上の未経験者にも求人はあるか」「人手不足らしいけれど、忙しすぎてついていけなかったら」「給料が安いと聞くけれど」など不安はいろいろあると思います。

私は東京都内の特別養護老人ホームに１３年勤務し、介護職員実習の担当をしてきました。

実習生は高校を卒業したばかりの１０代から７０代まで幅広い年齢の方がいらっしゃいました。

「長年、働いてきた会社が倒産したから」「退職したらやってみたいと思っていたから」「親の介護をして、この仕事に興味を持った」など介護業界に関心を持った理由も様々でした。

もしあなたが介護業界に少しでも関心があるなら、ぜひ挑戦して成功してほしい！

この記事では介護業界で働くことをお勧めできる理由、介護業界で成功するためのコツについてお伝えします。

介護は４０代未経験からできますか？

実際に４０代で介護業界に転職している人は多いです。

日本は４人に１人が６５歳以上の高齢者である「超高齢社会」になりました。

ますます介護サービスを利用する人数が増え、３７万人の介護職員が不足すると予想されています。

つまり日本中どの地域も高齢者が多く、急速に増加しているのに、人手不足は続いているということです。

ですから介護職の需要が高く、もちろん４０代以上でも歓迎されます。

私の施設に、６０代の男性が実習に来られました。

もちろん介護職の経験はありませんが、あっという間に利用者さんと親しくなっていて驚きました。

若い実習生にはなかなか出来ないことです。

実習の終わりごろには利用者さんから「ここで働けばいいのに」「また来てほしい」との声があがっていました。

介護職はその人の人生すべてが活かせる仕事です。

様々な経験、知識や趣味まで、それまで培ってきたものすべてが役立ちます。

４０代になると、ある程度の人生経験をしているでしょう。

苦労して身に着けたコミュニーケーション技術はすばらしいスキルです。

年齢を重ねているからこそ理解できることや共感できることがあります。
「人生経験」は介護の資格以上に大切なものです。

介護職歴１３年の私の介護体験

私が特別養護老人ホームで働き始めたころ、担当していたＮさんという９０代の女性がいました。

Ｎさんはパーキンソン病が進行していて、日に日に筋力が落ち、震えがひどくなっていました。

その為、食事に他の入居者の２倍の時間がかかってしまいます。

他の入居者にゆっくりした動作を馬鹿にされ、心無いことを言われることもありました。

Ｎさんには息子さんが一人いますが、仕事が忙しく面会に来られません。

きっと辛い気持ち、寂しさ、不安が募っていたでしょう。

私はＮさんの介助をするとき、なるべく話を聴くようにしました。

そのうちＮさんが少しずつ心を開いて話してくれるようになり、「あなたと話していると安心する」と言われたとき、Ｎさんと接することによって私自身も癒されていたのだということに気づきました。

緊張と不安でいっぱいだった私を癒してくれていたのです。

あるとき、勤務時間を終えて帰る前、Ｎさんに挨拶をしに居室を訪ねました。

いつもは明るく冗談を言って別れるのに、その日はこちらに背中を向けたまま寂しそうでした。

消えそうな小さい声で「今度、会えるのはいつ？次に会えるのが待ち遠しい…」と言うので、私はいつものように明るく「またすぐ会えますよ」と言って帰りました。

それがＮさんと交わした最後の言葉になりました。

その後、Ｎさんは体調を崩して入院し、そのまま亡くなってしまったのです。

わたしはＮさんから、人の命の最終章に立ち会わせていただくこの仕事の大切さと、人は人によって癒され、元気づけられているのだということを実感しました。

それから多くの方に出会いましたが、Ｎさんのことは忘れられず、介護職を続ける原動力になっています。

正直に言うと、介護職をしていて嫌に思うことも悲しいこともたくさんあります。

でもそれ以上に利用者さんと喜び合ったこと、元気づけられたことのほうが多いです。

そんな介護職の醍醐味を多くの方に味わっていただきたいと思います。

急速に高齢化が進んでいる日本では介護業界は需要が高く、将来性があります。

最近では介護の就職や転職をサポートする求人サイトが複数あり、年々増えています。

それだけ需要が高いのです。今後、高齢者の数は急速に増加し、介護施設も増え、介護職が活躍できる場がさらに広がると考えられます。

介護の仕事は将来性がある安定した仕事です。迷っているなら、ぜひ挑戦することをお勧めします！

４０代で無職？介護士の仕事をおススメしますよ！

４０代で、自分にとって未知の業界に挑戦するのはそれなりの覚悟が必要でしょう。

辛いことも、悲しくなることもあります。だからといって、すぐに諦めてしまっては何も達成できません。

自分はなぜ介護の仕事がしたいのか、将来どうなりたいかをまずはしっかり考えてみましょう。

介護職は未経験からでもスキルと経験を身に付ければ、将来的には介護福祉士やケアマネジャーの資格を取得してスキルアップする事ができます。

介護福祉士やケアマネージャーの資格を取得できれば、昇給や処遇の改善もできます。

４０代で始めるには好条件の仕事です。

ぜひ介護に挑戦してみましょう！