介護をする際の、老人とのコミュニケーション
★介護をする際の、老人とのコミュニケーション
コミュニケーションは、一方的な情報伝達ではありません。
上の立場から老人と接するのではなく、対等に意思疎通を図ることです。
情報の伝達を越えて、相互の立場や価値観や思いを共有しようという努力が、コミュニケーションの本質です
帰宅願望のある利用者はその場しのぎの言葉を見やぶります。
認知症のお年寄りも直感的に自分に対して、好意的なのか、それともそうでないのかを判断します。
言葉ではていねいでも、その介護者が奥底で反対の気持ちを持っていたとしたら、それは伝わります。
小さい子供でも同じで、立場が弱い人ほど、矛盾した信号が送られていることを敏感に察知します。
矛盾した信号というのは、気持ちは悪意を持っているのに、表面的に見える行動は親切、という事です。
お年寄りと接するにはお年寄りが弱い立場になっていないかを配慮しながら行うのが、
介護者としてに基本です。
信頼を得るコミュニケーションも駆使しなければなりません。
信頼を得る非言語コミュニケーションとは?
手振り、スキンシップ、身振り、アイコンタクト、近づいて話す、表情に気をつけて話す等です。
★介護では相手を大切にする気持ちを持つ
人を大切にするというこは、共感の気持ちを相手に伝えることにほかなりません。
言葉だけでなく、全身で伝える態度のとり方が、技術として問われるのです。
お年寄りと接する介護職は、このことをぜひ覚えておいてください。
認知症のお年寄りと接する場合は、非言語的コミュニケーションがさらに重要です。
認知症は、深くなるほど本人から言葉を奪っていくので、発する言葉数からその人の言葉の理解度を知ることができます。
★介護では、相手とのペースを合わせてコミュニケーションを
こちらからかける言葉数は相手の言葉の数に合わせるのがいいです。
介護では相手に合わせる、というのが重要なのです。
これは、まったくしやべらない人には声をかけなくてもいいという意味ではありません。
言葉数が少なくなる分、笑顔や身振り手振りを多用するのが大事です。
★介護 寝たきりの防止、寝たきりにならないうようにするには
多くの寝たきりは、手足の障害が原因ではなく、障害をおってからの「生活意欲の喪失」に起因しています。
逆にいえば、生活意欲をとり戻すことができれば、寝たきりを防ぐことができるのです。
介護者の役割は、単に起き上がり、立ち上がりを介助することではありません。
老化や障害がある手足でも「生きていこう」と思ってもらえるような、メンタル面のサポートも大切な役割です。
どうすればいいか?
外出を日常生活の基本にすえることです。
家族との人間関係だけでは、介護する人と介護される人という一方的な関係ばかりなので行き詰まります。
ヘルパー、訪問看護で人間関係が保たれるのではないかという考えも不十分です。
本人からみれば、来くてくれる人はみな元気なので「世界でいちばん不幸なのは自分だ」という気にもなります。
このような関係性か閉じこもり症候群にもつながります。そこで、大事なのは自分だけではない、と思っていただく為に、
通所系の施設に行く事です。
特別養護老人ホームの一時預かり等でもいいでしょう。
★介護される側の希望を聞き、ホントにかなえた介護者の話
ある特養の生活相談員かした事。
特別養護老人ホームの生活相談員が、入所者100人に「したいこと」を聞き、1年間かけて全員の
希望を実現した伝説があります。
その生活相談員は、あるとき車を何台も連ねて行った1泊の温泉旅行で、これはなんとかならないのだろうかと疑問を抱きました。
「みんかなが温泉に行くなら、自分はDV Dを借りて部屋で観ていたい」という人もいます。しかし、「一人の願い」ぼ「あなただけのわがまま」にされるのです。
彼は施設の仲間を説得し、行事を個人の希望の実現C幻?トしました。「横浜の中華街のあの店の餃子が食べたい」「亡き亭主の墓参りにいきたい」「〇〇に会いたい。級長の〇〇だ」己と、100人の入所者の希望はさミざまです。それを1年に均等に分散し、費用は本人。の分は本人負担、職員の分は施設持ちで実現しました。入所者が元気になったことは言うまでもありません。