理学療法士をやってて楽しいと思うときは
理学療法士をやってて楽しいと思うときは
理学療法士の仕事は、患者さん、利用者さんがリハビリに取り組むためのお手伝いをする仕事です。
理学療法士になってからも勉強が必要で大変ですが、楽しくてやりがいのある仕事です。
どんな楽しい瞬間があるのか紹介します。
理学療法士をやってて楽しいと思うときは喜ぶ顔が見られたとき
患者さんにとっては、リハビリはつらいものです。
骨折などで手術をした後の患者さんであれば、まだ術後の痛みがある状況でもリハビリがスタートします。
その方が回復までの所要期間が早く、効果が高いことが実証されているからです。
痛みがあまりに強かったり、患部の状態が思わしくない場合などは、リハビリを中断しなくてはならないこともあります。
患者さんは身体の状態やリハビリの進み具合などで一喜一憂。
担当する理学療法士としては、落ちこんだときには慰めたり励ましたり。
がんばり過ぎてしまうときにはなだめてセーブすることも大切です。
いいときもよくないときも一番そばで共に闘った戦友のような関係になることができます。順調に回復されて退院の日を迎えたときの喜びはとても大きいものです。
理学療法士をやってて良かったと思うときは新しい知識を生かすことができたとき
理学療法士の世界では、仕事についてからも勉強することがたくさんあります。
現場での経験を積むことはもちろん、いろいろなリハビリ理論や手技があり自分の興味があるものを探求する楽しさがあります。
研修会、講習会が全国で開催されていますし、人によっては「○○について学ぶならやっぱりあの病院だ!」と日本全国どこまででも行ってしまうようなフットワークの軽さがあります。
自分で得た新しい知識を患者さんに実践して効果が得られた時には「研究者」としての喜びを感じることができます。
理学療法士をやってると思うようにいかないことだってある
現在の日本の医療制度では、疾患に対して提供できるリハビリに期限があります。
期限に合わせて退院日が設定されてしまうので、多少調整はできても期限を大幅に超えて入院を継続することはできません。
ですが、病気からの回復には個人差があります。
入院期間の後半にどんどん上り調子になっている場合もあり、そんな時に「あと2か月あれば…」と思うこともあります。
回復期と呼ばれる集中的にリハビリできる期間が終わってしまうと、その後は基本的には介護保険でのフォローとなり、提供できるリハビリの時間が大きく目減りしてしまうのです。
もう少しリハビリが進められれば退院後に自宅に帰れたかもしれない患者さんが介護保険の施設に転院してしまうときにはとても残念な思いをします。
その先の施設でのリハビリが順調であることを願わずにはいられません。
また退院後に自宅に帰れるかどうかは、本人の身体の状態だけでは決められません。
自宅の環境や家族の状況によって決まる部分もあります。
リハビリが順調に進んでいても、その他の条件が合わないために自宅に帰れない方がいると、ちょっと無力感を感じてしまうこともあります。
理学療法士の仕事中の何気ない時間ももかけがえのない時間になる
患者さん・利用者さんは人生の先輩であることが多いです(整形外科では若い方も多いですが)。
そんな方々に先生と言われながら仕事をするのは不思議な感じもします。
毎日のふとした会話でもいろいろな発見がありますし、リハビリを続けていくうちに距離も縮まり、打ち解けて本音を聞くことができます。
なんといってもリハビリの間は患者さんと二人きりの時間がほとんどです。
これは看護師や介護士など他の職業にはあまりない、理学療法士などリハビリ職の特権と言ってもいいかもしれません。ご家族との関係性が深まることもよくあります。
ご家族にはご家族の悩みがあり、本人には言えずにいます。ふとしたときにその話に耳を傾けることもできます。
人は誰でも、たった一人で生きているのではありません。人から頼りにされる存在であることは、やりがい、生きがいを与えてくれます。
理学療法士という仕事も、努力が周りの方からの信頼となって返ってくるやりがいのある仕事です。