介護の資格を取る→給料UPに
介護の資格を取ると、給料はこんな風に変化するという事例をご紹介します。
世間一般的に介護職は仕事の割に給料が安いとの認識があります。
また、昔は介護は自宅で行っていたので、どうして家で出来る事なのにわざわざ給料を支払わなければならないんだと思われる方もいます。
昔施設に勤め始めた頃に「私達はこんな高い金を出しているんだから、さぞやあんた達は高給取りなんだろうね!給料明細を見せろ!」と家族様に面と向かって言われましたので、給料明細を見せたら「こんなに少ないの・・・」と呟いて帰っていきました。
その後その方は文句を言われることなく、私の顔を見たらそそくさと逃げるようになりました。
転職したてで給料が安いのを承知で見せたのですが、実際の感想として家族様が言われたとおりだと思います。
ですが、いつまでも給料が安いままでは生活が立ち行かなくなる場合があります。
それを防止するためにも、早く資格を取って少しでも待遇の良い職場に就職することが必要となってきます。
ここでは、資格取得や職場選びでどの程度給料が変化していくか説明していきたいと思います。
介護職の給料は実際どんなものなの?
介護職の給料は安いと言われますが、他職種と比べてどの程度違いのでしょうか?
厚生労働省のHPに詳しいデータが記載されていますが、30代男性の場合他業種だと年収350万に対し、介護職関係だと270万前後になります。
これだけ見ると年間80万前後の開きがありますが、ここで注意していただきたいのは「平均勤続年数」の違いです。
他職種の場合平均勤続年数が13年に対し、介護職の場合は3~5年と非常に短いのが分かるかと思います。
これは3年以内に離職する人が一番多い介護業界において、そこまで職員が定着していないことを表します。
裏を返すと、10年以上継続して就職している人が少ないので、明確な比較が出来ないのです。
なお、福祉系の場合10年以上勤務している方は10%前後となっています。
とはいえ、同じ勤務年数でも差があるのは事実です。
他職種との比較で福祉系の優位性といえば、よほどの事がない限り退職させられる事はない「職の安定性」が挙げられます。
では、少しでも給料の差を縮める為にはどうすればよいでしょうか?
答えは資格取得と勤める職場の選定が重要になってきます。
介護士の資格を取ると給料はどう変わってくる?
介護士の基本給はそれほど高くはありません。
そこで資格を取り給料の底上げを図るのですが、介護福祉士の資格取得を最短で取ろうとしても最低3年かかります。
それに加えケアマネージャーを取ろうとすると、プラス5年かかるので、そこまで行き着く道のりが大変です。
なので、最低3年我慢できるかどうかが勝負の分かれ道といって過言ではありません。
なお、資格手当てについては職場によってまちまちで、私の場合は介護福祉士手当及びケアマネージャー手当それぞれ2万円ずつついています。
全国平均でいいますと、介護福祉士手当及びケアマネージャー手当で1万前後が多く見受けられますが、4割強の所では手当自体がない所もありますので、必ず就職する時に資格手当があるかどうか確認する必要があります。
介護でも給料の高い施設を探すには?
事業所によっても様々ですが、一番給与が高いのは言わずもがな「施設系」ですね。
施設系でも「特別養護老人ホーム」と「介護老人保健施設」が最も高い傾向にあります。
月給計算だと特養、日給計算だと老健でしょうか。
「介護療養型医療施設」については、属している医療法人に影響されやすいので一概に言いにくい所はありますが、私の場合は以前勤めていた老健のほうが給与は高かったです。
その代わり、サービス残業禁止に加え福利厚生がキチンとしていますので、給与が若干下がってもそこまで不満はありません。
施設にいた頃はサービス残業当たり前でしたので、体はかなり辛かったですね。
施設系の一番のメリットは夜勤があることですね。
職場によって夜勤手当は違いますが、全国平均で5千円前後の所が多い傾向にあります(私の所は1回7千円です)
私はケアマネージャーを兼任しているので夜勤回数は2回に制限されていますが、他職員は月に5回程度行いますので3万5千円になります。
ただ、殆どの施設は二交代制を導入しているので拘束時間が長く、17時~翌朝9時までの所が多く見られます。
話は戻りますが、基本給の差はその施設を運営している支持母体により大きく左右されます。
医療法人か社会福祉法人かで変わりますし、トップが介護職について理解があるかどうかで給与は変わってきます。
そんな時はハローワークだけではなく、転職エージェントを利用したり、知り合いが勤めていたらさりげなく内情を聞いて判断するのも一つの手だと思います。
■おわりに
介護職の給与について説明してきましたが、いかがでしょうか?
同じ介護職、どうせ一緒の仕事をするなら少しでも高い給料がもらえる所が良いですよね?
仕事内容と現在の生活状況をすり合わせて、働きやすい職場に就職出来ることを節に願っています。