未経験者が介護の仕事する時に覚悟すべき事
「介護の仕事に興味はあるけど不安だな」
「私は、介護士としてやっていけるのかな」
そんな不安はありませんか?大丈夫です。必要なのは覚悟を決めることです。
今回は、未経験者が介護の仕事する時に覚悟すべき事をご紹介します。
現場の介護士が見聞きし、体験した情報は介護士の仕事の覚悟を決める手助けになるでしょう。
覚悟がきまれば、トラブルにもめげず長く介護士として活躍する忍耐力をもつことができます。
30代、40代で未経験でこれから介護をやる方へ
30代には30代の介護方法を
介護現場で出会ったスタッフは、若い方だと10代の介護士もいます。
とても勢いがあり、力もあります。
30代、40代にもなると10代の介護士と同じように体を動かすことはできません
。無理をして同じように動いてはいけません。
私の知る限り、腰痛の為、コルセットを巻く介護士はどんな小さなセクションにも1人はいます。
まずは体の使い方を覚えましょう。
職業病とよばれる腰痛も力の入れ方や介助方法を変えるだけで負担を大幅に軽減できます。
実際に、腰痛予防のために古武術を利用した介護方法を習うスタッフもいました。
体は資本です。長く携わるなら無理は禁物です。
知っておこう介護士の給与
こころざし高く、いざ介護士になっても生活が維持できなければ続けることはできません。
平成27年の介護労働安定センター調べによると介護士の平均月給は、198.675円でした。
時間給の介護士(パートさんはこちらに該当するのではないでしょうか)の時給は、935円です。※1地域によって平均給与には差がありますがけして高いとはいえません。
施設によっては、採用後に試用期間を設けているところもあります。
試用期間中は想定していた時給より安いという場合もあります。
介護現場で私が見た(された)イジメと解決方法
介護士の離職率を知っていますか?
介護士の離職率は、平成20年度以降20%を下回り、ここ数年16%~17%を推移しています。※2介護労働実態調査では、介護士の転職理由25.4%は職場の人間関係に問題があったから、という結果が出ています。※3
私もデイサービスの新人時代に、休憩中に陰口をいわれてたことがあります。
内容は、一緒に仕事をすると仕事が増えるから嫌だということでした。
一生懸命やっていたつもりが周囲からは「めんどくさいやつ」になっていました。
ある時には、新しいレクリエーションをとり入れて利用者さんを不穏にさせてしまったこともありました。
主任に仕事の姿勢を見直すべきか相談した日もありました。そして気付きました。
私は、周囲とのコミュニケーションが足りなかったのです。
それからは、先輩から積極的にアドバイスをもらったり、過去のレクリエーションの成功例を教えてもらうようにしました。
すると、徐々に周囲の反応も変わりました。
一番苦手だった先輩から「何かあったらフォローするからやってみな」といってもらえるほどになれました。
チーム内のコミュニケーションの大切さを強く感じた時でもありました。
合わなくて辞めていった方の事例
「あのアザはあなたのせいだ」
採用した30代の女性が、半年もたたず退職するという話をききました。
退職当日に彼女と話ができました。
施設のトップには、彼女自身の家族の介護の為に退職すると話したそうですが、本当は人間関係で退職をするということでした。原因は、入所さまの一人が入浴後にできてしまったアザ。
心当たりがあるスタッフはだれもいませんでした。
結局お風呂の係りだった新人介護士が怪しいといわれたそうです。
「あのアザはあなたじゃないの?」責任が誰にあるかで先輩介護士と揉めたようです。
最後は、主任が間に入ったそうですが影で先輩介護士に悪口を言われ続け、一緒に仕事することが苦痛になってしまったようです。
つらいことをどうやって克服するか?
現場に馴染むこと
先ほど私の経験談でもご紹介した通り、ご利用者様と先輩スタッフとなじむことは大切なことです。
コミュニケーションがとれれば、その後の仕事もスムーズに進みますしトラブルが起きても周りが支えてくれれば大きくなる前に対処できます。
あなた自身が仲間に心を開いて、アドバイスをもらったり、相談をしたり、先輩からどんどん吸収する気持ちをもっていましょう。
気が合わない介護士も仲間
あなたの相手はご利用者様です。口が悪いスタッフや挨拶しても愛想のないスタッフもいます。けれど、そんな彼らも自分も共通することがあります。それは、ご利用者さまに少しでも楽しい時間をすごしてほしいと努力し、願っているということです。想像してみてください。花瓶にささった花々は、みな向き合ってはいませんが、同じ花瓶の水をエネルギーにして咲き誇っています。私たちは、根本は一緒です。ご利用者さまの人生が少しでも快適で楽しくなるよう役に立ちたい!という思いは一緒なのです。それぞれそっぽをむいているけれど、それで1つのチームなのです。
気が合わない先輩がいても「この人も私と同じ思いでここにいるんだ」と思えれば、敵ではなく、ちょっと馬の合わない戦友に思えました(笑)
自分を見直す余裕も時には必要
仕事をはじめて半年くらい経つとに軌道に乗ります。無意識に「食事介助やってあげている」「お風呂に入れてあげている」と、利用者様と自分に上下関係を作ってしまいがちです。こうなってしまうと、日々の決められたタスクをこなしていく達成感はありますが、やりがいは徐々になくなっていきます。すると、お風呂を嫌がるご利用者様や食事が遅い方は、予定時間をオーバーしてしまう邪魔者でしかありません。介助をしながら、怒りや苛立ってしまうのは当たり前です。「やってあげてる」気持ちのままでは、よい介護はできません。
自分自身を見直すことであなたの気持ちのトゲもとれるかもしれません。
どうやっても辛かったら辞めるのもアリ
どんなに覚悟を決めても、ストレスで体調をくずしてまで職場にしがみつくことはお勧めできません。あなたの笑顔がなくなったら、ご利用者様はその変化に気付きます。転職をして別の施設で介護士を続けることは、悪いことではありません。転職する勇気も時には必要です。
■まとめ
いかがですか?
介護士になるのは、比較的簡単です。続けていくことが大変なのです。人と仕事をすると嫌なことは起こってしまいます。未経験者が介護の仕事する時に覚悟すべき事は、あなたが介護士を目指したいと思ったときの気持ちを忘れないことです。長く勤めている介護士は、初心を忘れず日々の仕事の中で新たな目標をもてる人が多かったです。最初は、陰口を言われていても、周囲の陰口に振り回されてはいけません。そうのうち、あなたの熱心な姿勢は徐々に評価され気付けばあなたの味方が増えるでしょう。頑張ってください。
※1※2※3出典先:介護労働安定センター
‘‘参照URL http://www.kaigo-center.or.jp/report/pdf/h27_chousa_kekka.pdf