介護のお仕事を30代・40代からはじめるには?
介護経験者が語る介護のメリット・デメリット
前ページで少し触れましたが、介護の仕事は重労働・低賃金と言われています。
ではデメリットばかりなのでしょうか?答えは「NO」です。
なぜなら介護の仕事がなくなっていないからです。
嫌な事ばかりで仕事したくないと言うのはどの仕事でも同じです。
ならば最初少し嫌な思いをしても、それを経験にし次に繋げる事ができれば良いのです。
これから私が感じたメリット・デメリットを挙げていきたいと思います。
介護のお仕事における30代・40代の立ち位置
30代・40代で再就職すると、年下の職員が自分の上司や先輩になることが少なくありません。
分からない事があった時に、先輩とはいえ年下に聞かないといけない。
仕事でミスをしたときに叱咤をうけるのが恥ずかしいといった声を聞きます。
やはり、年下から怒られると言う事は自分のプライドを傷つけられるデメリットがあります。
しかし、これは年下の方も同じことが言えまして、年上の人にこんな事言っていいのかな?後輩とはいえ言葉使いに困るという声もあるのです。
私も年上の後輩に意見を言うことは緊張していました。
お互いがお互いを遠慮しあう事で、円滑な業務が妨げられ仕事が出来ないどころか、職場の雰囲気も悪くなります。
ですので、年上として人生の経験を、年下からは仕事の経験をお互いに交換しあう関係を構築する必要があります。
最初は恥ずかしがらず、分からない事はわからないとはっきり言いますと、この方は素直な人なんだなと自然と話が出来るようになりますよ。
そこで、年上としての余裕を見せれば尊敬してもらえるメリットも生まれるかも!?
介護派遣での給与って?
介護の仕事は基本低賃金で、事業所によってはボーナスも出ない所もありデメリットといって過言ではないでしょう。
残業をしてもサービス残業やイベントがあるときにボランティアとして借り出される場合もあります。
一度経験したのですが、業務命令である国会議員の応援演説のイベント設置とサクラに借り出され、1日仕事してペットボトル一本ということがありました。(後日この事業所は国から監査を受け、人事が大幅に変わりました。)
話は反れましたが、正社員だからこそ色々な仕事をさせられる場合があるのです。
介護派遣の場合だと、会社によるかと思いますが、15分間隔で残業代が出たり、時給が正社員より高い場合が多くあります。
また、夜勤手当ても正社員だと5000円の所が9000円でたりしますので、給与面については多きなメリットかと思います。
但し、給与面としてはメリットがあるものの「雇用の安定性」「福利厚生が期待できない」「派遣だと正社員から下に見られる」「役職付きになることが出来ない」等のデメリットがあります。
どちらにしてもメリット・デメリットがあるので、、自分のライフプランにあった仕事形態を選びましょう。
介護のバイトって?
介護職はどこでも慢性的な人員不足に陥っています。
短い時間でもよいから、事業所としては働き手がほしい物です。
そこで、介護職のバイトやパートを募集しているのですが、メリットとしては「自分の時間を有効に使える」に尽きます。
単価も高いと言う事もありますが、「福祉大学に勤めていて介護の仕事に触れてみたい」や「子育てがひと段落したから、週3日で働きたい」「子供が小さいから時間を指定して働きたい」といったニーズに最適です。
また、自分で休日を設定することも出来、プライベートを優先したい方にもうってつけです。
デメリットとしては、「正社員が補充された時」「業績悪化になった」「仕事に対する態度が悪い場合」は首になる可能性があり、安定しているとは言いがたいです。(よほどの事がない限り首になる事はありませんが・・・)
介護の仕事に少し触れてみたい、自分の時間を大切にしたい人はいかがでしょうか?
未経験からだと不安ですよね?経験者が語る、やってみたらなんともなかった介護業務とは?
以前、工場でライン工を8年していた私にとって介護の仕事はまったく未経験のものでした。
介護の仕事は何でも大変なものばかりでした。
しかし、その中で唯一そんなに大変ではなかったなと感じた事があります。
介護業務は前ページで触れたとおり色々ありますが、一番の仕事はコミュニケーションです。
介護の仕事は人対人なので、会話や言葉にならない動きで、その人となりを把握しなくてはいけません。
私自身はコミュニケーションが不安でした…
祖父・祖母は私が5歳のときに全員亡くなり、親戚にもおじいちゃん・おばあちゃんと言える人が誰一人いなかったので、最初はどんな事を話せばよいか悩みました。
話題づくりのためにニュースや新聞を欠かさず読み、天気予報やその日あった出来事を頭に入れて仕事に入っていましたが、実際仕事をしてみると利用者の方から良く話しかけてくれるので、直ぐにその場に溶け込む事が出来ました。
よく年上だから丁寧語を使わないといけないと言いますが、逆に丁寧語を使うことで他人行儀な雰囲気を作ってしまい、コミュニケーションがうまくいかない場合があります。
下手に丁寧語を使わず、「さん」付けをしながら普通どおり話をすればなんて事はありません。
私なんていまでも方言バリバリで話してますよ。
介護現場で私が実際に見たイジメ、上下関係の厳しい対応とその人がやっていた克服方法って?
どこの職場でもイジメはあると思います。
タイトルでは私が実際にされた事を書きます。
居宅にてケアマネージャーと勤務していた頃で、私男1人で残り8人は女性でした。
私の右側に副主任が、左側に主任が座っていたのですが、仕事のやり方について常に二人でケンカをしていました。
しかも、私の席を挟んでするものですから、まったく仕事に身につきませんでした。
また、スーツでの仕事だったのですが「そんな安物スーツを着て仕事をしないで!恥ずかしい!」「そんなものしか買えないってたかが知れてるわね!」と言われたり、掃除で言いますとゴミ捨ては当番制だったのですが「ゴミはあんたが捨ててきなさい」と言われ、毎日捨てに行っていました。
駐車場に草が生えていると、草むしりに一人で行かされ、帰ってきたら汗臭いと言われる。
「出すお茶が熱い!コーヒーはもっとぬるくしろ!」「わたしのために生姜湯を用意する気遣いを見せろ!」「会議録は全部あんたが打て!」と毎日言われました。
丁度子供も産まれた事もあり、仕事を辞める事は出来ない。でも辞めたいと三ヵ月後には思うようになりました。
何が楽しいか分からず、暗い顔をしていたのだと思います。
妻から「そんな顔のあなたは見たくない。仕事はもう辞めていいよ」と言われ退職を決意しました。
この間、約半年の出来事でした。
他部署へ辞めますとの挨拶に行った時「よくあそこで半年持ったね」と言われ、イビリで直ぐ職員が辞める事で有名な部署である事を知らされました。
私は退職した事を「逃げた」とは思っていません。
「次へのステップである」と信じ転職をしました。
人間関係で悩んでいる方、一度退職というリセットする方法を考えてみてはいかがでしょうか?
おわりに
介護にまつわるメリット・デメリットを記載してみましたが、いかがでしょうか?
髪が湿気を含んでまとまらないから入浴介助はイヤ、オムツ交換をすると臭いがつきそうでイヤだ、料理が得意でないから家事援助はしたくない等人によって感じるデメリットは違います。
返して言うと人によって感じるメリットは違うわけです。
まずは仕事を経験してみて、それから自分にとってのメリット・デメリットを探してみてはいかがでしょうか?
次のページでは、介護職を通じて自分にどのような影響を与えたか話していきたいと思います。
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