介護主任が解説!派遣で働く4つのメリット
介護で働きたい!そんな時は人材派遣や紹介で探してみるといいですよ
老人ホームで介護主任をしている私がおすすめする、イマドキ介護職の働き方についてお話します。
実際に私の施設でも3人の介護職員が派遣さんです。
そのメリットを働きたい側と雇う側(施設側)から紹介しましょう。
派遣で介護、メリットその1「イヤな事はイヤと言える」
仕事上イヤな事は必ずあって、大きな違いがあるのは「それを言えるかどうか」でしょう。
しかし多くの職場ではそれを言える状況ではありません。
我慢するのがサラリーマンとしての常識みたいな、間違った認識が横行しています。
でも我慢して果たして良い仕事が出来るのでしょうか?特に介護では違います。
自分が笑えるからこそ、相手にも良い介護が提供出来るのです。
私の施設で派遣さんが口を揃えて言うのが、「私(主任)に言いにくい事を派遣担当者が言ってくれる」というものです。
介護自体に対してイヤな事は介護職として我慢するのが当然です。
しかし職場内のちょっとした事や人間関係等、自分が派遣である事で言いにくい場合も結構あるようです。
こんな時「直接言わなくてもいい」というのは、働く側としてみればやり易いでしょう。
言いたいけれど人間関係が構築しきれていないタイミングでは言えない、そんな事があったようです。
派遣担当者が代わりに意見を言ってくれる事で、スムーズに事が運んだケースはたくさんありました。
またこれの繰り返しがある事で、結果として派遣さんと私(介護主任)との関係構築が早かったのです。
派遣で介護、メリットその2「仕事を断り易い」
私の施設に来ている派遣さんの担当者(常駐)は、「派遣前にしっかりと業務の可否(すみ分け)」を言ってくれます。
「Aさんはオムツ交換を含めて介護全般出来ますが、事務職はちょっと苦手です」と、来てくれている派遣さん個人ごとに情報が違います。
ひとまとめに「派遣だから」という見方をしないように、また施設と派遣さんの双方にメリットとなるように情報をくれます。
この事から、私も派遣さんに対して「出来ない事をやらせない」判断がしやすいのです。
派遣さん自身も「出来ない仕事を無理にやる必要が無い」ため、人間関係がスムーズでギスギスした感じが少ないように思います。
社員となるとそうはいかず、全ての仕事を「出来て当たり前」といった立場にあるのです。
出来ない場合は何となく居場所が狭いような感じは出てきます。賞与がある分、それだけ苦しい状況は当たり前です。
この辺を調整しながら働けている派遣という方法は、働き手の選択出来るメリットと言えます。
派遣で介護、メリットその3「最悪な場合、辞めやすい」
とは言え、どうしてもイヤで仕方ない状態で仕事をしなくてはいけない場合もあります。
でも先に書いた通り「自分が笑えなくては良い介護なんて出来ない」ですし、苦痛な仕事なんて何も生まれないでしょう。
仕事だから当たり前とも言えますが、介護は何より「自分が笑える事」が大切なのです。
イヤだからと我慢しすぎて介護自体が続かないようでは、せっかくやってきた経験すら無駄になってしまいます。
こんな時、派遣会社は代わりに派遣する人材を確保したうえで、交替を申し入れてくれます。
施設側としてもそこまで働いてもらって、ある程度ノウハウがあるので惜しいのですが、人員的な不足は回避出来ます。
従って、苦しい思いをしてまで働かせる必要がないので幾らかは気楽です。
派遣の最大のメリットと言える部分ではないでしょうか?
派遣で介護、メリットその4「直接雇用(社員登用)も期待出来る」
働く側の意識もありますが、介護をしていると派遣さんとはいえ段々と「仕事をもっとしてみたい」と考える人は多いです。
そのため私の施設では現場での力量と自身の希望に応じて、随時社員登用を行っています。
一番は「せっかくの良い人材を逃したくない」というのが本音ですが、これは派遣さんにもメリットとなる事が多いのです。
介護の仕事をしてみたいけれど、どっぷりと浸かるのはまだ避けたい思う人は少なくありません。
そのため双方にとって「お試し」という考え方で働いてもらえるのが、派遣という働き方です。
試用期間という言葉がありますが、これは必ずしも「試用」かと言われるとそうではありません。
結構ムチャな要求を最初から課したりしますから、「やっぱり辞めます」とは言いづらかったりします。
この辺をうまく解消出来ているやり方が、派遣さんという立場なのかもしれません。
あくまでも所属は派遣会社であって、その中で施設のルールに則ってお仕事をしてもらいます。
試しながら将来を見据えて社員登用というのは、結構都合良い働き方かもしれません。
でもお互いに合わないのに働き続けるなんて、それもどうかと思います。
人材不足と言われる介護業界だからこそ、派遣としての介護員に注目が集まっている事は間違いありません。
実際、私の施設でも5名が派遣上がりの社員です。
上手く活用する事が、結果として介護業界全体の未来に繋がると言えるでしょう。