介護の仕事で断トツ離職率が低いケアマネ!現役介護支援専門員が解説
介護支援専門員の求人あれこれ
介護職のなかでも一番資格取得が難しく、大変とされている介護支援専門員(ケアマネ)の仕事。
同じケアマネでも、いろいろな求人があるのはご存知でしょうか。
実際にケアマネ(介護支援専門員)をやってる私が、仕事の詳細を詳しくご説明いたします。
居宅ケアマネとは
一般的に「ケアマネ」といえば、居宅介護支援事業所での在宅ケアマネを想像されると思います。
在宅で生活する要介護者(要支援者)のケアプランをたてるのが仕事です。
とても大変な仕事というイメージがありますが、その反面やりがいはピカイチ。
最低限の仕事は、利用者の状況や既往歴等を細かく聞き取り(アセスメント)、どのような介護保険を利用するかの計画をたて(ケアプラン)、事業所を紹介してサービス担当者会議を行い書類を作成し、利用者や事業所に交付。
そして月に一回様子を伺いに(モニタリング)訪問します。
しかしながらこれは順調にいった場合の話。こじれたり入院したりADLが変わるたびにケアプラン変更で走り回りますし、それ以外の雑用からクレーム処理まで仕事は多岐に渡ります。
給与面は悪くはありません。パートでも、1200円~1500円が相場ですし、月給ですと少なくとも手取りは20万円を越えます。
現場の仕事もないから体も楽です。
しかしながらメンタルはやられます。
私の周りでも、安定剤を飲んでいるケアマネは少なくないですし、相当図太くないとやっていけません。
事業所によっては、ケアプランに空きがあれば営業に行かされるところもあります。
でも、困っていた問題が解決したときの達成感はなかなかのものですし、意外かも知れないですが自分で訪問日を決めて仕事を進めるので、介護職のなかでは一番休みやすい仕事です(会社の方針にもよりますが…)。
私自身は子供ができてから、デイ、施設ケアマネ、訪問介護、在宅ケアマネをしてきましたが、この在宅ケアマネが一番急な休みに対応できて働きやすく、今も気楽に働き続けています。
施設ケアマネとは
文字通り施設のケアマネです。はっきりいって、猛勉強した介護保険の知識はほとんど生かせません。
施設ケアプランを立てるのが仕事ですが、在宅のように頻繁に作り変えることもなく、その他の仕事はそんなにありませんので、けっこう現場で働かされます。
施設によっては営業に出るところもあります。
ケアマネの仕事の合間に現場を手伝うのか、がっつり現場で働いた空き時間にケアマネ業務をするのかは施設によりますが、有料老人ホームとグループホームのケアマネをしていた私はどちらも後者でした。
今仕事で会う施設ケアマネも、こちらのほうが多いです。
ただ、逆に言えば在宅ケアマネのように頭を使って働くことも少なく、慣れた介護の仕事をしてケアマネの給料がもらえますし(とはいえそんなに高くないところがほとんどです)、現場とは違う角度から利用者を見ることができるので面白いです。
ケアマネの資格で、ケアマネ以外の働き方
そして意外と知られていないのですが、ケアマネの資格を取得して、都道府県の講習を受ければ、介護保険の認定調査員として働けます。
都道府県で受講してから、調査を請け負う市町村の研修を受けて、市役所から個人で委託を受ける場合と、居宅介護支援事業所のケアマネをしながらその事業所で委託を受ける場合、市町村によっては、市や社協で雇われて認定調査員をする場合があります。
認定調査の委託料は3000円~4000円と市町村によって幅はあるのですが、個人の委託ですと一件3500円前後の報酬になりますし、市町村で認定調査員として働く場合も、時給は1500円前後と、そう悪くありません。
その他、病院での相談員としてケアマネが募集されることもあります。
医療相談員は社会福祉士が多いですが、高齢者の多い病院ではケアマネも需要があります。
在宅、施設、それ以外のケアマネの働き方はそれぞれまったく異なるのですが、どれもそれぞれやりがいがあります。
介護の仕事の中では断トツ離職率が低いのがケアマネの仕事。
とても面白いので、ぜひ挑戦してほしいなと思います。