介護士Oが語る!介護の仕事のつらい点とその解決策
介護経験者が語る!介護の仕事はこういうのがつらい!
介護の離職について、「人間関係」「給与面」が最も多いと前ページでご説明しました。
では、実際介護の仕事をしていてつらいと思ったのはどんな事でしょう?
私の10年の経験から皆さんにお伝えしたいと思います。
それはなんといっても「腰痛」です!
当方、身長180cmあり体も大柄です。(体重はナイショ)
利用者の皆さんは、身長が低い方が殆どなので、屈まないといけない場面が多々あります。
たとえば、ベッド上でのオムツ交換の際や入浴介助で浴槽に入れる時、ベッドから車椅子への乗り移りなど、結構腰を酷使します。
「高齢者なら体重軽いし、そんなに重たくないんじゃ?」と思われるハズです。
少しでも足に力が入るとそこまで大変ではないのですが、まったく足に力が入らないために、抱えた状態でベッドに休ませる場合があります。
その方の体重が30~40キロならまだしも、50キロ代になると相当苦しいです。
また、体が体なので狭い所だと介助が出来ず、四苦八苦し無理な体勢で介助を行うことがあります。
結局、椎間板ヘルニアを2回、ぎっくり腰を1回やってしまいました。
なので、必ずケアをする際はコルセットを巻いて業務に就くようにしています。
コルセットを巻いているのは私だけではなく、ほぼ全員がコルセットを使用しています。
こうやって体のケガに苦しんで退職する方もいます。
私も現場仕事で腰を痛めたくないからとの理由でケアマネ資格を取ったのですが、結局人手不足で現場に入ることになりました。
皆さん体には注意しましょうね!
30代・40代なら我慢できる事って?
上記項目で体がつらいことを挙げてきましたが、身体的なつらさを除くとやはり一番辛いのは人間関係からくる介護職特有のストレスではないでしょうか?
「上司と気が合わない」「年下の先輩から下に見られる」「利用者様とのトラブル」等色々あります。
新社会人だと、社会人としてのマナーから仕事場でのコミュニケーション、業務の内容把握、理想と現実のギャップなど色々なことに追われ、自分には介護の仕事は出来ないと自信を喪失して辞めていく場合もあります。
しかし、30代・40代になりますと、社会人として経験を積んでおり、要所要所でのトラブル解決法も自分なりに持ち合わせているハズです。
また、ビジネスの基本も身についていますので、そうそうトラブルに発展することもありません。
ただし、再就職すると一番下からのスタートになりますので、どうしても年下の先輩から怒られることもあるので、いかに自分のプライドを守りつつ業務に当たるかが重要と言えます。
ハローワークだけに頼らないで介護人材会社を使おう!
皆さん求人を探す際はどこを利用していますか?
殆どの方は「ハローワーク」と答えられると思います。
確かにハローワークで求人を探されるのは良いのですが、事業所の求人票が不明な場合があります。
実際ある事業所の求人を見ますと「基本給:能力に応じて決定・通勤交通費(上限あり)・住宅手当(5000円)」とあります。
まず基本給が能力に応じてとありますが、どのような能力があれば基本給が幾らになるのかわかりませんし、交通費もいくらまで出してくれるか分かりません。
住宅手当についても持ち家にも出るのか?借家にしか出ないのか?単身者にも出るのか?さっぱり分かりませんよね?
そこで出てくるのが転職の強い味方「介護人材会社」です。
「介護人材会社」とは、人材を求める会社が登録を行い、登録している求職者がいる場合には紹介、会社と求職者で雇用決定するまでの一連の流れをサポートしてくれます。
専任のコンサルトがマンツーマンでサポートに付き、給与面や休みの日数、手当てなどの聞きにくい事を代わりに聞いてくれたり、面接のコツや履歴書・職務経歴書の書き方、面接の際に伝え切れなかったフォローを相手会社に行います。
私も人材会社のサービスを利用して転職しました。
二箇所希望していたのですが、片方は男性を片方は女性を出来るだけ望んでいますと言われたので、より可能性の高いほうを選びました。
いま転職して3年経ちましたが、このサービスを利用して本当に良かったと思います。
バイトで介護という働き方
興味はあるけど本当に自分に出来るか不安である方や、空いた時間に少し仕事をしたい方には「介護のバイト」はいかがでしょうか?
パートとあまり変わりはしないのですが、時給は正社員より高い場合が多く、自分で時間調整しやすいのも特徴の一つです。
「子供の都合で4時間しか働けない」「暇つぶしがてらに午前中だけ仕事をしたい」「福祉の学校だけでは分からない介護の現実を知りたい」等の理由がある方にはお勧めできます。
また、未経験や多少のブランクがあっても、職場の方が親切に教えてくれるので安心して働けると思います。
加え、そこの職場で長く勤務すると社員への登用のチャンスもありますよ。
デメリットとしては、やはり福利厚生や安定した収入が得にくい、一時金が無い事でしょうか。
介護職を辞めていった人の事例
仕事をしているうちに自分の行っている行動に疑問を持って離職する人もいます。
ここ最近の話です。
うちの施設ではユニットケアをしているのですが、実際は形骸化している所があります。
この現状を打破しないといけないとイベントや行事等一生懸命仕事をしていました。
前の看護師長は理解があり、後ろからサポートをする形で時折助言をする程度でしたが、今後新しい師長は看護師優先介護士後回しの精神の元に色々話をするようになりました。
基本が病院なので致し方ないのですが、それに反発し色々な意見を言っていたのですが、改善されることなく「私の思っているケアはここでは出来ない。
いま私がしているののは本当に介護なんだろうか?」と言って離職しました。
ユニットリーダー+15年勤務している方だったので、ベテランが抜け職場へのダメージは計り知れませんでした。
私は現在流れ作業的に仕事をしている所があるので、この言葉を聞いて身につまされる思いに駆られました。
介護の仕事でつらいことをどう乗り越えるか
「腰が痛い」「腕が挙がらない」「いじめにあっている」「同僚と上手くいかない」等、きついこと・つらいことは人それぞれです。
体がきつかったら病院や整骨院にいけばいいし、仕事の量を減らし体の負担を減らすのも一つの手です。
また人間関係に悩むのであれば部署移動や上司へ相談などの手段もあります。
ですが、それでも改善されない場合はいっそのこと「離職する」という手もあります。
責任感が強い方は離職する事をん「逃げ」と感じる傾向がありますが、「逃げ」ではなく「次へのステップ」とポジティブに考えてみてはいかがでしょうか?
皮肉な話、介護職は直ぐに再就職先が見つかるのです。
その場でつらい思いをずっとするのではなく、新しい職場に自分の居場所を作ってはいかがでしょうか。