老人保健施設の仕事とは?普通の老人ホームとどこが違うの?
介護の仕事といえば、ひとくくりに「入所施設」とされますが、実は比べてみると老人保健施設は他の老人ホームとは大きく違います。
必要とされるスキルも全然違っていたりする老人保健施設とその他の入所系施設の違いを解説します。
老人保健施設とは?
一般的に入所とは言っても、原則的「死ぬまでは入所出来ない」ようになっています。
3か月を最長とし、特別な理由が無い場合はその後自宅に戻るか、老人ホーム等へ転居となります。
あくまでも「入院後の生活リハビリ」が主となっており、自宅復帰までの通過点です。
老人保健施設にはどんな高齢者が入所している?
入院後となるため、やはり「病気の術後間もない場合もあったり」します。
医療的に重い高齢者が入所していますので、病院併設となっていたりすることが多いです。
いきなり悪化して病院へ運ぶリスクが高い、老人ホームよりも重度な高齢者になります。
老人保健施設の介護員は高度なスキルが必要か?
病院施設ではなく「介護」施設ですから、介護員が主となる仕事は変わりません。
医療的に重度となると、「医学的知識が必要なんじゃないの?」と思うかもしれません。
確かに老人ホームよりは重度なで、「患者さん」に近くなります。
しかし、介護職というのは「一般的な医療知識」を有している必要があります。
そのため、「特別に何か知識が無いと」出来ない仕事ではないのです。
実際に介護福祉士となる試験では、心臓の循環など医学知識も分野として含まれます。
あっという間の3か月
老人保健施設ではよく聞かれる言葉が、「あっという間」です。
3か月入所が原則なので、医療的経過を見て退所する時期が必ずやってきます。
人間良くも悪くも、相関係が出来上がるのが3か月くらいかかるものです。
新しく入所してきた高齢者とある程度コミュニケーションが成立した頃、退所というケースがほとんどです。
その後の住まいが家であれ、老人ホームであれ、やはり定住するところが必要になります。
そしてそれは「早い」に越したことはありません。
3か月スパンで入所者の入れ替わりが起こる施設とも言えます。
老人保健施設は普通の老人ホームと仕事が違うの?
介護職員はどこまでいっても「介護」する訳ですから、根本的なところは変わりません。
オムツ交換をしたり、ご飯を食べさせたりと気にするほど変わりません。
介護の免許を取得したばかりで、老人保健施設に入職する人もたくさんいます。
ただ、医療に近いという事で「医療知識を習得しやすい」のはメリットです。
老人保健施設は普通の有料老人ホームどちらを選ぶべきか迷った時は?
ハッキリ言って「どちらでもよい」というのが本音です。
強いて基準を言うならば、老人保健施設で働くならばグループ内に老人ホームがある施設が良いでしょう。
老人保健施設で得られるものは、意外にも老人ホームでは得られない事があります。
何故なら「術後すぐ」であるため、医療的処置が必要な高齢者に対する接し方があるからです。
それは「生活をするための」老人ホームとは違いますし、「生」に対するパワーが弱い時期を見る事になります。
当然その対処対応は違ってきます。
介護経験が9年となった私は、入所者の状況によって、働く方も対応が変わってくるという事がわかりました。
だから、老人保健施設と老人ホームはそういう意味で、仕事が少し違うと思っています。
やはり亡くなる確率も高い老人保健施設ですので、得られる経験もそれなりに異なります。
ですが、介護施設である事には変わりないのも事実です。
ご利用者様の状況が違えど、やる事も同じですから気負う必要はありません。
老人保健施設は普通の有料老人ホーム、自分がどういう状況のご利用者様と関わりたいかで選ぶのもいいでしょうし、それとは別に、見学で決めてもいいと思います。
実際に老人保健施設も、有料老人ホームも施設に面接に行ってその時の雰囲気を見てからでもいいでしょう。
また、介護の就職、転職では、介護人材会社からの情報を得ていくというのもいい方法です。
介護の仕事のプロコンサルタントにお住いの近くの老人保健施設、有料老人ホームの情報をもらうのもいいと思います。
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